よんじゅうに ページ44
高「銀時イイイイイ！！」
悲しみと怒りを含み叫んだ晋助が立ち上がりこちらへ向かってくる
他の奈落の者が動くより速く
一陣の風が頬の横を通り、それは晋助の左目を貫いた
彼の瞳を潰したのは、彼等が慕う兄弟子だった
朧「すまない」
暗い瞳の一番弟子は奈落の者達に捕らえられた
天導衆「滑稽だな、まさか 私が本気でこの者共を生きて帰すと思っったのか？朧よ。
お前がこの者達を救わんと画策している事、私が気づいていないと思ったか？ 残念だよ、朧。」
当たり前の事だった。私の目から見ても、朧は派手に動き過ぎた。バレるに決まっている。
そんなことが分からないこの子ではなかった。恐らく分かっていて、その上で危険を侵してでも、私達を救おうとしたのだろう
銀時、晋助、小太郎、朧が一ヶ所に転がされる
天導衆「 殺れ 」
合図と共に一斉に錫杖に見立てられた刀が彼等に投げつけられた
四人の瞳には一様に、絶望と死が映っていた
残念でした、なんて滑稽な悲劇でしょう
きっと、
ええ、もし私が人だったなら上手くいったでしょう。
でも残念。あなた達は一つ、勘違いをしているわ
私は、彼は人間ではない
私達は普通の夫婦関係ではない
執着と共依存で塗り固められた歪な愛情関係
そして
何があっても
それが私の存在意義
近くの奈落の者を斬り臥せ、私は彼等の前に両腕を広げ立ち塞がった。
弟子達の瞳が見開かれる
肉の裂ける音が何度か響いて、体に巡ったのは焼けるような痛み
赤い 紅い血が、私の腹から、太腿から、心臓から滴りポトリと落ちる
人を愛し、守る事を選んだ
だったら私も愛さねば、守らねば
模範的な 妻 を 母 を 師 を演じ
家族ごっこも人間のフリも
そこに私の意思は無かったはず
虚様以外に情なんて無かったはず
なのに
『私の子供達と旦那様に…何をするのです…』
駄目だなぁ、いつから私は、こんなに感情豊かになったんでしょうね
自分の意思でこの子達を守りたいと思うなんて
我が子同然に愛していたことに今になって気づくなんて
まるで人間みたいじゃない
頬には笑みが浮かんでいた
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??黒雪??kuroyuki(プロフ) - ありがとうございます！泣ける（？）かは分かりませんが、世界観しんどいです。頑張ります。 (2020年3月9日 20時) (
レス) id: a822d14485 (このIDを非表示/違反報告)
七重 - (´；Д；`)おお・・・最新話泣ける（？） (2020年3月6日 17時) (レス) id: cdecf486aa (このIDを非表示/違反報告)
??黒雪??kuroyuki(プロフ) - ありがとうございます！頑張ります！ (2020年2月8日 17時) (レス) id: a822d14485 (このIDを非表示/違反報告)
七重 - たまたまこの小説見たけど、めっちゃ面白いです！更新頑張ってください！ (2020年2月8日 15時) (レス) id: cdecf486aa (このIDを非表示/違反報告)
??黒雪??kuroyuki(プロフ) - いえいえ！読んでいただいてありがとうございます！同士がいてくれると嬉しいです！ (2020年1月26日 20時) (レス) id: a822d14485 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊雪之丞＊yukinojyo | 作成日時：2019年6月16日 22時
