【銀魂】この世界があまりにも幸せだったから【吉田松陽 虚】

にじゅうご ページ26

朧が帰省してきてから数日が経っ
た

初日は松陽さんに無茶なことをするなと物凄く怒られていたが、なんとか和解したようで良かった、良かった。

塾生達も銀時が朧に懐いている様子を見て、今ではすっかり仲良くしている。

でも…晋助と朧が仲良くなったのは意外だった
真面目な所のある二人だから
案外気が合ったのかもしれないけれど

ただ…

朧が帰って来てからやけに塾生達(主に晋助と小太郎)が私に稽古をせがんでくるようになってしまった



おかしいですねぇ…



今まで私が刀を振るってるとこなんて銀時や朧にしか見られてないと思うんですけど…

今日もまた私を探してドタドタと廊下を走る音が聞こえ 何度目か分からないため息をつく

高「なぁ先生！稽古つけてくれよ〜！」

ほら来た…

『んー…私よりも松陽さんにやってもらったらどうです？』

桂『松陽先生には毎日のようにお相手してもらっています！』

困る私を隣で見ていた松陽さんが口を開く

松「いっそのこと一度相手をしてあげたらどうです？」

そうしてあげられたらいいんですけどねぇ…

『私はあなたのように力加減が上手くないんですよ』

それに、戦術に関しては教えるのも上手くはない

松陽さん曰く

全部理論だてて教えるから子供には解り難いんでしょうね

だそうだ

そんな私から技術を学んだ朧は凄いと思う

うん本当に

松「まぁ確かに…怪力に関しては私くらいしか相手になりませんか…」

私は松陽さんには劣るがそれでも並みの人間よりは力が強い

子供達と相手をしない方が良いのは彼も同意なようだ


銀「…じゃあさ、松陽VSAで他の奴等は見学って事にすれば良くね？」


確かに実力を見たいのならそれが一番だし、戦い方を見ることで学べることは多いだろう


だが、


それまで黙っていた少年の提案に私は軽く笑顔をひきつらせ

小太郎と晋助の目はキラリと輝いたのだった

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