百三十一 ページ48
こんのすけ・遥「潜入捜査ぁ!?」
胡蝶「そんなに驚くことかい?」
遥「ア、アンタ、何言ってんの!?」
胡蝶「いやね、わっちも遥の役に立ちたいと思ったんだよ」
遥「な、何それ…」
胡蝶は、何らかの姿に変装し、本丸の内部を探るという提案をした。
胡蝶「お前達人間は潜入なんて高度なことできやしないだろ?刀だって、今の状況を考えれば使えない。それなら、わっちを使うのが妥当じゃないか」
遥「どの辺をもって妥当なんだよ」
胡蝶「安心しな、旦那様のお世話は欠かさず毎日しているさ」
遥「そこは心配してない、一切」
こんのすけ「閻魔大王様もお食事をとられるのか…いや、そうじゃなくて!!」
こんのすけもアワアワと慌て始めた。
妖怪なんて、政府でも暑かった事例がないのだろう。
遥「つか、なんでそこまですんの。アンタにメリットないじゃん」
胡蝶「…はぁ…お前さんは何も分かってないねぇ」
ため息混じりにそう呟いた胡蝶は、次の瞬間、アタシの頬を鷲づかんだ。
遥「っ!?ひょ、ははへ!!」
胡蝶「わっちもね、この件に関しては腹を立ててるんだよ」
遥「は…?」
胡蝶「遥。わっちはお前さんを気に入ってる。お気に入りの小娘狙われて、黙ってられないんだよ」
遥「…」
胡蝶「これはわっちからの頼みだ。行かせておくれ、遥」
胡蝶の目は、力強かった。
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作者名:桜海 | 作成日時:2018年10月13日 8時