【刀剣乱舞】元ヤンですが、なにか？３【一期一振】 (ページ7)

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九十四ページ7

かれん「…ある日、その最高司令官が来たの。そして、まだ産まれたばかりの翼を見て、ニタって笑った」
奏「…まさか」
かれん「「今までの行いは全て許してやろう。その子を手放せば」…そう言った」

胸糞悪い話だ。

かれんも余程憎いのか、さっきまでのように、ある程度柔らかく隠そうとする気は無いみたいだ。

かれん「出された条件は4つ。私達の手で虐げること。愛情を注がないこと。私達に執着させないこと。産まれたことを無かったことにすること。ある程度育てばあとはこちらで何とかするって」
歌仙「断ることは、出来なかったのかい？」
かれん「断ろうと思ったわ。でも…でも…」

そこで、かれんは耐えきれず、静かに涙を零した。

そっと和泉守兼定はかれんを抱きしめ、唇を噛み締めながら言った。

和泉「断ったら、今ここで娘を殺す。そう言ったんだ」
奏「…惨い。なんで奴だ」
かれん「…何も、してないのに…ただ幸せになりたかっただけなのに…！3人で、一緒に…！！」

彼女と和泉守兼定は、翼を心から愛していたのだろう。

そんな2人を、政府は…

遥「っ…」

腹が立ち、拳をぐっと力強く握る。

痛い。心が。

かれん「…翼は、今どうしてる？元気？」
奏「！…それは…」

アタシ達は、その質問に、なんと答えたらいいのか。