離婚の危機 ページ34
お気づきだろうがうちの嫁はわがままです。
そのためか、些細なことでケンカになるのはしょっちゅう。
けれども。
今回限りは許せない。
「なんで何も言わなかった？」
「仕事だからいちいち言わなくてもいいでしょ。大体悠一もこんなのたくさんやってんじゃん」
「種類が違うだろ。俺だってお前の相手が女なら何も言わねぇよ」
「あー、もううるさい！！日向が起きちゃうでしょ！！」
Aのカバンに入っていたのはいわゆる裏的なアニメの台本。
相手は男。いくら演技といえど嫁の声を誰かに聞かれるなんていい気分じゃない。
何より隠そうとしていたことに腹が立った。
「この仕事断れ」
「はぁ？今更？アフレコは明後日なんですけど。」
「いいから。」
「なんでそんな勝手に決めるの？なに、私って悠一の子供ですか？」
「勝手じゃない。お前のことを考えて言ってる」
どうして伝わらないんだろうか。
いや、素直に俺が気持ちを言えばいいんだろうが。
「もういい。うんざり。そうやって仕事邪魔されるの最悪。
離婚する」
Aが口にした言葉。
俺はむきになって
「あー、分かったよ」
そう返事を返してしまったんだ。
最近の離婚届はネットでいくらでも印刷できる。
俺は先にこくことを書き、紙を嫁に渡して寝室やリビングにあるものすべてをまとめる。
「日向は私が育てるから。悠一なんかに任せられない」
「勝手にしろ」
なんでこんなことになったんだろう。
だけど、男という生き物は自分で言った以上今更ごめんなんて言えなくて事はどんどん進んでいく。
「あ、間違った。
悠一、もう一枚・・・。」
「はいはい」
もう一枚書いて渡すと今度は名前からいきなり間違えやがった。
「ごめん・・・。もう一枚。」
こんなのを数回繰り返す。
7回目でやっと最後の文字に。
「・・・っとできたぁ！！悠一！！できた！！書けたよ！！」
「お疲れお疲れ」
「なんか婚姻届け書いたとき思い出すねぇ〜！」
「あー、あの時お前15回目でやっと書けたろ」
「書くところが多すぎるんだよ〜。よし、悠一！一緒に出しに行こう！！・・・あれ」
気づけばいつもみたいになっていた。
「えーっと・・・」
今回は俺が成長するか。
「悪い。俺以外の男に声聞かすってことに嫉妬した。」
「私も、ついカッとなっちゃって、ごめん」
「今度からは、せめて一言欲しい」
「うん。わかった。」
「悠一」
「ん？」
「愛してますよ」
「俺もですよ」
《離婚の危機！？》＿＿Twitterより
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彩 - 続きを楽しみに待ってます!! (2017年4月7日 20時) (
レス) id: 51dca14216 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 彩さん» ありがとうございます！４月からは忙しい生活になるので時間のあるこの時期にたくさん更新できるように頑張ります！ (2017年3月30日 0時) (レス) id: d1c9d1f512 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - ハナさん高校合格おめでとうございます！これからも頑張ってください！ (2017年3月29日 21時) (レス) id: 4cbac7207b (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 晴時さん» 2回もコメントありがとうございます！遅い更新ですが頑張りますね！ (2017年3月27日 13時) (レス) id: d1c9d1f512 (このIDを非表示/違反報告)
晴時 - 元りゅー。です！！続き、楽しみにしてます！！ (2017年3月21日 23時) (レス) id: 0c4adfaca0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハナ | 作成日時：2017年1月8日 3時
