ポータルの扉を叩けばー交差する時間ー

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「あの…、ちっ近いです…。」


私の背中はドアにピッタリと、くっつく。





嘉「…AってLUPUSのなんなの？」




彼女です。


なんて言えるわけがない！


ので、「かっ顔見知り…的な？」




嘉「顔見知りな奴が、LUPUSになんの用なわけ？」




「ちょっと〜…借りがあって〜…。」



たぶん今の私の顔は、漫画のように冷や汗をダラダ

ラ流しているだろう。





お願い！嘘だけどこれを信じて！！






と言う思いで、嘉将くんの目を真っ直ぐに見る。







嘉「…ふーん、借り…。奇遇だね、俺らもLUPUSに

用があるんだよ。」






その瞬間、嘉将くんはパッと離れてまたベッドに腰

掛けた。





嘉「でもLUPUSは雲隠れ状態で、すぐには会えない

と思うよ。」




「そんな…、どうして…？」




私は嘉将くんに数歩、近寄って話しを聞く。





嘉「追われてる身だから。MAD JESTERSの所に不

法侵入、器物破損、暴行罪の罪で。」




「うそ…。」




私は頭の中が真っ白になる。






完全に私のせいだ…。






私が連れ去れて、助けに来てくれた時のことがフラ

ッシュバックする。






「でも雲隠れって…？」





嘉「犯行現場から逃げたってこと。しかもROWDY

SHOUGUN全員も。警察も使えないよなぁ。」






良かった…、みんな逃げきったんだ…。






でも連れ去られた私を連れ戻すためにしたことが、

大きな罪となって、みんなが追われる立場になって

しまったことに激しく後悔する。






何かできることは…と頭をフル回転させていたら、

トントンと扉を叩く音が。





竜「嘉将ー。ちょっといいか？」




「っ！！」





その瞬間、またもぐぃっと腕を引っ張られて嘉将く

んのベットへダイブ。





嘉将くんはというと同じようにベットに飛び乗り、

ドアの方を向きながら私の真横に寝っ転がり、掛け

布団をかけた。






私は彼の広い背中にくっついている状態で、ドアが

開くのを待つ。




こんなの壱馬くんが知ったら大変なことになる…。





嘉「なにー？」




ガチャ

竜「あー悪いな、寝てた？」



嘉「あー…うん、少しウトウトしてた。」



竜「そか。LUPUSの件だけどさ、」


嘉「ちょっ！明日でもいいかな？やっぱ眠いわ。」



竜「おっ、おう。起こしてごめんな？じゃ。」





ドアが閉まって、足音が遠のいたのを確認して、私

はガバッと起き上がる。

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