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だけど結局、すぐに行動はできなくて

あっという間に加納くんとの

約束の日になってしまった。



身支度を済ませ、鞄を肩にかけていざ自室を出ようと

した時、出入り口付近のラックの上のある物に目が留

まり、足を止めた。




おもむろに近寄り、伏せるように置いてあった写真立

てを手に取ると、そこにはナミちゃんと叔父さんの結

婚式で笑う私たちが写っている。




そして、私の隣で寄り添うように微笑む壱馬くんを見

て、懐かし気持ちと苦しい気持ちがぶり返す。




なんで優しくしたの…?


その優しさは、どんな気持ちからくるの…?



壱馬くんは今、何を思ってる…?





なんとなく写真立てを手に取ってしまったことを、今

更後悔して、ため息一つついた時、鞄の中の携帯が通

知を知らせるために震えたので見てみると、SNSのア

プリを通じてメッセージが来ていた。



「慎くん…?」


makoto.hasegawa .official壱馬さんが大変なんです!





壱馬くんが…大変…?



送られて来た文章の意味が分からなくて、頭の中で繰

り返すがやっぱり分からない。




とりあえず無視をするのも良くないので、返事を打

つ。



A壱馬くんがどうしたの?




その時、階下からパパが私の名前を呼んだので慌てて

携帯を鞄にしまい直して、私は階段を駆け降りた。





階段を降りて裏口の方へ体を向けると、そこで立ち話

をするパパと加納くんと目が合った。



父「おっ、来た来た。」


嘉「こんにちは。」




どうやらパパは、加納くんが裏口まで迎えに来てくれ

たことに気づき、教えてくれたようだ。



「お待たせしましたっ!」


嘉「いえ。今、着いたところなので全然。」




前回会った時よりもカジュアルな格好をした加納くん

は、ニコッと笑った。




父「それじゃ、二人とも気をつけてね。」



そしてパパもニッコリ笑って、送り出してくれる。



「うん、ありがとう。行ってきます!」







裏口の扉を開けると、すっかり寒くなった空気と冬晴

れの空が迎える。



うん、加納くんへの改めたお祝いをする日には打って

付けの日和だ。




嘉「それで…、今日はどこへ?」



歩き出す私を、追いかけるようにしてついてくるニコ

ニコ顔の加納くんに覗き込まれて、進行方向を指差し

た。




「お楽しみです!」

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設定タグ:THERAMPAGE , 川村壱馬   
作品ジャンル:恋愛
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みそじ(プロフ) - ましゅさん» お返事遅れてしまいごめんなさい( ; ; )こちらこそ最後までお付き合い頂きありがとうございました! (2021年3月22日 22時) (レス) id: 4773dc142a (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ - わぁー(;_;)壱馬くんsideとカリンsideありがとうございました!良かったです。改めて完結おめでとうございます☆ (2021年2月28日 22時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - ma9さん» お褒めのお言葉ありがとうございます!更新できるよう頑張ります! (2021年2月12日 10時) (レス) id: 6c1fcd7cbb (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - まりさん» コメント&お褒めのお言葉ありがとうございます! (2021年2月12日 10時) (レス) id: 6c1fcd7cbb (このIDを非表示/違反報告)
ma9 - おまけストーリー面白かったです。サイドストーリー楽しみにしてます。頑張って下さい。 (2021年2月8日 22時) (レス) id: aa709fe039 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みそじ | 作成日時:2020年10月19日 12時

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