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多くの人たちで賑わう通りを抜けて
少し行った所には大きな池がある。
そう。
ここは前回加納くんを置いてけぼりにした、あの公
園。
その池を目の前にして置いてある木のベンチには、肩
幅の広い背中に、明るい毛色の彼がもう既に座ってい
たので、そこに駆け寄った。
「お待たせしてしまって、すいません！」
少しスペースを空けて加納くんの隣に腰掛けると同時
に彼は振り替えり、いつもと変わらない笑顔で私を見
上げた。
嘉「いえ！僕もちょうど今、来たところです！」
相変わらず優しい嘘をついて、相手に嫌な思いをこれ
っぽっちも感じさせない加納くん。
ほんと、私にはもったいない…。
嘉「案外、早く会えて良かったです。もっと日があい
ちゃうと思ってたから。」
ふふっ、なんて微笑む顔と目が合い胸が、心が後ろめ
たさで苦しくなる。
でも、言わなきゃ…。
加納くんに、ちゃんと私の思っている事を伝えなくち
ゃ。
「あのっ、」
嘉「今日も寒いですね。もう完全に冬だなー。」
だけど、あっけなく話し始めがかぶってしまい、言お
うとした言葉を飲み込む。
「そっ、そうですね…。」
嘉「僕の地元はもっと寒いんですけど、なんだか東京
の寒さに慣れちゃって、地元帰った時ヤバそうで
す。」
言わなきゃ…、言わなきゃ…。
嘉「あっ、寒いしどこか入りましょうか？」
どこがいいかなー、と立ち上がった加納くんの手首
を思わず掴み、
「話したい事！…あるんです…。」
すると加納くんはストンッと、私の隣に再度腰掛け
て、苦笑いした。
嘉「すいません…、ちょっと意地悪しました…。」
なんとなく、そんな気がしてた。
私が口を開くのを遠ざけているような、そんな気が。
「いえ…。ここで話しても大丈夫ですか？」
加納くんは、コクンと小さく頷いたのを合図に私は小
さく息を吸って話し始めた。
「話したい事もあるんですけど、まず謝らなきゃいけ
ない事もあって…。」
目の前の池を見つめていた加納くんは、頭にハテナを
浮かべてこちらを見る。
「この前ここに来た時も、私の勝手な都合でいきなり
帰ってしまって、ごめんなさい。」
嘉「いやでもそれは…、」
「本当はあの後、壱馬くんの所に行ったんです…。」
嘉「…えっ…、」
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みそじ(プロフ) - ましゅさん» お返事遅れてしまいごめんなさい（ ; ; ）こちらこそ最後までお付き合い頂きありがとうございました！ (2021年3月22日 22時) (
レス) id: 4773dc142a (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ - わぁー(;_;)壱馬くんsideとカリンsideありがとうございました！良かったです。改めて完結おめでとうございます☆ (2021年2月28日 22時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - ma9さん» お褒めのお言葉ありがとうございます！更新できるよう頑張ります！ (2021年2月12日 10時) (レス) id: 6c1fcd7cbb (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - まりさん» コメント&お褒めのお言葉ありがとうございます！ (2021年2月12日 10時) (レス) id: 6c1fcd7cbb (このIDを非表示/違反報告)
ma9 - おまけストーリー面白かったです。サイドストーリー楽しみにしてます。頑張って下さい。 (2021年2月8日 22時) (レス) id: aa709fe039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ
| 作成日時：2020年10月19日 12時
