はるか遠い未来で君が笑うなら (ページ2)

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ここから僕の家までは歩いて２０分ほどのところだが、

彩香を一人残して帰るよりはそれでいいと思った。

「僕、下心とかほんとにないですからね？？」

疑われてもいないのにドキドキしてしまってつい言葉に出てしまった。

『もちろん、何かあったときは警察に突き出しますから」

彩香は上目使いでクスクスと笑った。

『優太君、敬語やめてーー？私も勝手にやめるから！！』

「彩香さんおいくつですか？」

彩香の容姿は高校生と言われても納得がいくし、逆に僕と同い年でも納得がいく。

いい意味で。

『えーーー内緒です。仲良くなったら教えるね！』

女性のノリ。

僕は近くの中学校で講師をしているが、男子校な為にほとんどというよりはまったく女性との関わりがないともいえる。

部屋に入ると彩香はさっさと洗面台へ行き、手を洗った。

僕の家は変わった間取りで、リビングの奥に洗面台がある。

彩香はまるで間取りを知っていたかのようにまっすぐと洗面台へと向かった。