みすまっちLv.Max【そらる】

Lv.9 ページ9

「有栖川さんって先輩とかと仲よかったんだね」




天宮先輩が教室へ戻っていったから
席に戻ってくると彼方君にそう言われた



「ふふ、彼方君気になる？」




珍しく、興味を持ってきた彼方君に少し嬉しくなって調子に乗ったら


「別に」


と返されてしまった。


ちぇっ…妬いてくれたかと思ったのに。


※付き合ってません。







今回の天宮先輩セレクトの本、めちゃくちゃ面白そうだな〜





赤い表紙が目立つ本。



私は、いつ読もうか悩みながらカバンにしまい込んだ






*




「そらるさん睡眠取りすぎですよ？？」



休み時間、また隣のクラスからまふくんがきた



「だよね〜起きないかな…」



そう呟くとまふくんはニタァっと気持ち悪い笑みを浮かべた



「どうしたの？」




「Aさん、そらるさんの頬突いてみたらどうですか？」



その言葉に私もニタァと笑みを浮かべた


絶対まふくんと同じ顔してる






私はそっと彼方君の頬へ指を持っていって




柔らかそうな頬へ、人差し指をむにゅっと押し込む







「やばっ…柔らかい」






彼方君の頬を触れたことに感動した瞬間






パシッと指を掴まれた





「ねぇ、言ったよね？俺」



その声と共に、目の前で突っ伏していた彼はこちらを見ていた






「な、なんのこと？」

とぼけてみせてもどうやら
悪い方向へ向かうだけだ




「やられないとわかんないわけだ。」




彼方君は寝起きで機嫌が悪いのか、
冷たい声で言い放つと


掴んだ私の人差し指を見ながら


口元に笑みを浮かべた







「彼方君…？」




彼方君が口を開いたと思ったら


それは一瞬のことで



ちゅっと指を吸われたかと思ったら



「んっ…」


思いっきり噛まれた




「痛っ…」




これは予想してなかったけど、



ここまで本気で噛んでくるなんて思わなかった




「バカだね」




私の指から唇を話すと

少し色っぽい目をした彼方君と目があった





やばい、萌える

萌えてしまう。

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