Lv.35 ページ35
テンション高めのろんの声が聞こえてきた
「甘いチョコだよ〜、ご褒美だよ今日の」
「え、くれんの？」
「うん」
「じゃあ貰っておこうかな」
私はその会話が聞こえた瞬間、その場から動けなくなった。
彼方君って、ビターが好きなんじゃなかったっけ？
甘いの…好きなんだ。
私、彼方君がビターって言ったから
そうだって信じ込んじゃってたけど
もしかして、本当に私とは合わないから
嘘をついたのかな。
「Aちゃんみっけ…まだ渡してないの？」
背後から聞こえた声に、
足がすくむ
ろんが彼方君にチョコをあげてた。
私がここで彼方君にチョコなんか渡しに行ったらどうなっちゃうのかな
邪魔って思われちゃうんだよね。
「A…ちゃん？」
後ろから迫り来る天宮先輩の声に私は振り返った
「……なんでそんな顔してんの」
先輩の顔を見たら、私はもうダメだった。
「もう…無理です…先輩にあげます…」
目から止まらないんだ。
今すぐここから離れないと
あの教室から出た2人に見られてしまう。
私は驚いた顔をした天宮先輩に、手に持っていたチョコを渡す
「なんで泣いてるの…」
私の頬に伝う涙を指ですくう先輩に微笑んで
「もう、チョコなんて渡しません。天宮先輩食べてください…それ」
そう言った瞬間
ガタッと教室から音がしてドアが開いた
*
「有栖川さん…来てたんだ」
愛おしい彼方君の声なのに、振り返れない。
振り返ったら
こんなみっともない顔見られちゃうから
「そうなの。彼方君…お疲れ様。」
振り返らないままそう言う。
「なんでこっち見てくれないの」
こういう時だけ
そうやって
本当に私たちって、君が言った通り
相性最悪なのかもね。
彼方君にはろんみたいな可愛い子がお似合いなんだ。
「ごめんねっ…もう彼方君に迷惑かけないからさ」
私は一言そう言って、その場から離れた。
あーあ。
彼方君に渡せなかった。
私の今までの頑張りは全部泡になった。
なんだかすごく
この気持ちに押し潰されてしまいそう
せっかくビターチョコが好きっていうから
君の好きな味を知れたって思ったのになぁ。
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Rmd(プロフ) - ゆず☆(サブ)さん» ありがとうございます！！ピッタシで読み終わったんですね！？びっくりです！これからも楽しんでいただけるよう頑張っていきます！ (2019年2月18日 9時) (
レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず☆(サブ)(プロフ) - 面白かったです！！ちょうど読み終わったのが夜の0時0分という！頑張ってください！！ (2019年2月18日 0時) (レス) id: 7b6e4089f1 (このIDを非表示/違反報告)
Rmd(プロフ) - 百千さん» どの作品も好きと言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです(＞＜)そらるさんの作品また作ります！！是非こんな作品がいいぞ！ってものがあれば教えていただきたいです(^^)読んでくださりありがとうございました！！ (2019年2月17日 19時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
百千 - Rmdさんのどの作品も好きですがやっぱりこのそらるさんの作品が自分的に一番好きです！また、そらるさんの作品作ってくださると嬉しいです！これからも応援してます (2019年2月17日 18時) (レス) id: eaa0d175bc (このIDを非表示/違反報告)
Rmd(プロフ) - しろせさん» 読んでくださりありがとうございました！！涙が出てくるくらいおもしろいと言っていただけてとても嬉しいです！！！(^^)/ (2019年2月17日 12時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rmd | 作成日時：2019年2月4日 21時
