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「お嬢様、此方は先日新しく配属されたメイドのリューゲ・フェアラートです。お嬢様の側仕えとして、そのご挨拶に伺いました」
「お初にお目に掛かります。新しくお嬢様のメイドとして務めさせていただきます。リューゲ・フェアラートです。よろしくお願い致しますお嬢様」
「ルミル以外のメイドが着くなんて久し振りだわ。よろしくリューゲ」
新しく配属されたメイドは、どうやら少女の為のメイドだったらしい。ルミルより数センチ高い身長のリューゲは、緊張した面持ちで目の前の少女を見つめている。少女は彼女の緊張をほぐすように、柔らかな頬笑みを浮かべた。
「それじゃあルミル、この後チーノ様とトントン様との用事があるから後はよろしくね」
「畏まりました。いってらっしゃいませ、お嬢様」
「いってらっしゃいませ、お嬢様」
二人の完璧なお辞儀に手を振り返して、少女は部屋を去った。
「ちっすトントンさん。連れて来ました」
「お、来たか。そんじゃあ始めるで」
「ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いしますわ」
扉前で待っていたチーノは少女を連れてトントンの執務室に来ていた。今日はトントンの役職である財務庁長官としての仕事の一端と、その補助を学びに来たのだ。
「エリーはほんま教え甲斐あるな。教えるだけするする覚える」
「こういう所グルッペンさんの姪なんだなって感じますね。要領がいいと言うか」
「まあ一番グルさんに懐いてたからなぁエリーは。よく本読んであげてたらしいし」
「えぇ『戦術論』や『政略論』他には『孫子』も読み聞かせてもらいましたわ」
「本のラインナップがおかしい」
ちなみにこれらは全て少女が片手で足りる歳の頃に読まれたものだ。
これは全て「グルッペンだから」の一言で説明できる。というかチーノはそう言われて納得していた。恐ろしやグルッペン。
「おじさま!きょうはなにをよんでくださるの?」
「昨日は『政略論』を読んだからな……
そうだ!『戦争論』を読んでやろう!」
この後3時間近く彼の解釈や意見を混じえて語られた。
トントンに見つかって怒られた。
「あれは英才教育だろ」
「あれは教育ちゃう。洗脳や」
姪を洗脳する叔父とか何それ事案。
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とうふ(プロフ) - 白猫さん» ありがとうございます！ノロマな更新ですが、これからも応援よろしくお願いします (2020年4月17日 19時) (
レス) id: df35f93799 (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 面白くて一気に読んでしまいました！笑 とても面白く想像しやすかったので、楽しく読めました！ 更新頑張ってください。応援してます！ (2020年4月17日 7時) (レス) id: 324236a98a (このIDを非表示/違反報告)
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