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「いやはや随分とお美しい」「総統閣下の親戚とは。さすが風格が違いますな」
「まるで宝石のような瞳だわ」「なんて綺麗な肌なのかしら」


「ありがとうございます」


「ほう、ヤ・ファンニーをご存知とは。まだ12とは思えない知識量だ」「政治にも広い見識があるなんて。流石ダールベルク公爵の娘だ」
「美しいだけでなく聡明とは」「その歳で次期当主。なるほど確かに素晴らしい」


「芸術は見るのもするのも好きなので」
「次期当主として以前に、貴族として当然です」


 餌に群がる虫のように、少女へと話しかけて来る。パーティーが始まってから約30分。少女に群がる人はまだ絶えない。


「皆さん。その様に捲し立てては御令嬢が疲れてしまいます。それに、ポール伯爵のシェフはとても腕がいいのでしょうね。食べるもの全てが絶品だ」
「一口で終わるにはあまりに勿体ない。そうでしょう?」

「ローベック伯爵……」
 
 ローベック伯爵と呼ばれた男は、ニコニコとした顔のまま「ね?」とでも言うように首を傾けた。綺麗な顔立ちをしているからか、何処と無く威圧を感じる。

 周りを取り囲んでいた貴族達は「それでは、また」と告げていそいそと去っていった。


「ありがとうございますローベック伯爵。おかげで助かりました」
「いえ、礼を言われる程の事ではありませんよ。か弱い子供や女性を守るのが紳士の務めですから」


 垂れ目がちな瞳をきゅっと細めて微笑む姿に、貴族の令嬢達が陰ながら王子様と呼ぶ理由がわかる気がした。
 彼は少女から人一人分開けた隣に立ち今しがた使用人から受け取ったグラスを少女へと向けた。


「そのグラスは空でしょう?どうぞこちらを」

「ありがとうございます」

 ローベックからグラスを受け取った少女は、グラスをじっと見つめくるりと回す。そのままグラスには口を付けず、また視線を前に戻した。
 ローベックはそれを一瞥したあと、前を向いたまま口を開いた。


「……エルリカ様。少々、私に付き合って貰えませんか?」


「いいんか?あの子一人にして」
「いいのいいの」

少女から幾分か離れたところで、オスマンとコネシマは会場内を眺めるように立っていた。
二人の目はそれぞれ別の方向を向いている。
しかし、常に視界の隅には少女の姿を捉えていた。

「……心配か?」
「いいや全く」

「俺の教え子やで?できない訳ないやろ」


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とうふ(プロフ) - 白猫さん» ありがとうございます!ノロマな更新ですが、これからも応援よろしくお願いします (4月17日 19時) (レス) id: df35f93799 (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 面白くて一気に読んでしまいました!笑 とても面白く想像しやすかったので、楽しく読めました! 更新頑張ってください。応援してます! (4月17日 7時) (レス) id: 324236a98a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とうふ | 作成日時:2019年11月16日 0時

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