【ハリーポッター】エルシャール家の愛し娘は -2- (ページ15)

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ストーリー　-56- ページ15

談話室のソファに寄りかかり、空を見上げた。

暖炉の炎から火花が飛び散るたび、キラキラと輝いている。

今の自分とは裏腹な美しい炎。

フレッドは大きなため息をついた。

-なぜあのときあんな態度をとったのだろうか-

"あのとき"とは大広間での出来事だ。

頭から離れなかった。

イラついた。

スリザリンの生徒が絡んでいるのが気に入らなかった。

いや、もっと言うなら"ミサキ"に絡んでいたのが気に入らなかった。

ミサキがすぐに言い返さなかったのも気に入らない。

もっともっと言うならロンに着いていったのが気に入らない。

もっともっともっと言うならハリーたちといるときの方が長くなっているのが気に入らない。

どうしてこんなにもミサキ関係でイラついているのか。

なぜあんなに怒りながら言ったのか。

フレッドは自分が分からなかった。

この気持ちを前から知ってたような知らなかったような。

この感覚をずっと感じていたような感じていなかったような。

変な気持ちに包まれた。

フレッドは持ってきたブランケットにくるまり直すとソファから立ち上がり、床へ座った。

階段から誰かが降りてくる音、談話室のドアが開く音が聞こえた。

フレッドは慌ててソファの影に隠れた。

-ハリー…-

階段を上っていく音とロンの悲しそうな声が聞こえた。

フレッドがソファから少し顔を出して見るとミサキとロンが話していて、ミサキがなにか言うとロンは急いで階段を上っていった。

ミサキは手を振りながらロンを見送るとフレッドの近くのソファに座った。

フレッドは急いで姿を隠すとドキドキとうるさい胸を抑え、またゆっくりと見た。

ミサキはソファに座り、大きく首を揺らしたかと思うと固まった。

しばらく見ても動かなかった。