【あたしンち】おれンちユズは転校生に恋をする (ページ35)

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35.川島の憂鬱ページ35

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｢ちょっとまだ泣いてるの？いい加減出てきなさい｣
｢ほっといてよー！！｣

まったく…といってドアから離れて行くお母さんの声にまたグズグズと涙が零れる。ユズピ…
部屋に飾っている1年生の時のユズピの写真、去年二人で行ったプールの写真

｢まさかっ本当に付き合っちゃうなんて…っ｣

〝俺はぁあぁ彼氏だっつーーの！！！〟

ユズピと可愛いナマエちゃん。お似合いな2人。

男子はユズピに文句を言いながらも羨ましいって言ってたし、女子はおめでとうって言ってた。
水着姿のナマエちゃんはモデルさんみたいで皆彼女をみてた。ユズピも…。

私は去年と同じ水着で行ってたからもしかしたらユズピそれに気づいてくれるんじゃないかって心のどこかで思ってた。

でも…ユズピはナマエちゃんしか見てなかった。

当然だよね。ナマエちゃん可愛いし胸も大きいから私じゃ絶対似合わないような水着を着こなしてて

私とユズピは身長だってほとんど変わらないけどナマエちゃんなら小さくてユズピのそばに居て映える

山下のやめときなよって声も聞かずに着いて行ったユズピとナマエちゃんの後。

ナマエちゃんと手を繋ぐユズピ。付き合ってるんだから当たり前だよね。きっといつか2人はロマンチックなキスをして結ばれるんだ。
ナマエちゃんは綺麗な花嫁さんになってその隣にはタキシードをきたユズピ。私の…ユズピ…

｢うわぁあぁああん～！！｣

写真だって、去年と違ってユズピは自分の分も買ってた
おそろいだねって私だって言ってほしかったのに…
ユズピの隣はもうナマエちゃんのものなのに、どうしても私だったらと考えてしまう。ユズピの手はどんな感じなんだろう…冷たい？あったかい？

ユズピはどんなキスをするんだろう。告白は？

やっぱり私諦めきれない…

グイッと涙をふいた川島は机の引出しから化粧品を取りだし顔に塗り始め苦手なビューラーも練習する
｢私じゃナマエちゃんには絶対勝てない！でももしかしたら私にもチャンスがあるかもしれないっ｣

ナマエちゃんとユズピが別れればいいなんてそんなことは思わないし勝てるとも思わない。でも
もしかしたら私にもいつかユズピが振り向いてくれるかもしれないって思うんだ！！

可愛いナマエちゃんと同じくらい可愛くなりたい。
夏休みが明けたらまたユズピに会える。それまでに可愛くオシャレに安藤さんやナマエちゃんみたいになるんだ！！