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絵画 ページ10

硝子の城が描いてある絵画に目を向ける。
「条件が揃わなきゃ発動しないんだよ」
「……キョーも意外に物知りなんだな」
ふむ、と声を漏らすライの声に、
少し照れながら、キョーはまた話す。
「誰でも絵画に飛び込むだけで入れたら、
悪い奴がぽんぽん入ってくるじゃん。
だから、特定の条件が揃っている人物だけ、
この絵画の中の世界に入れるんだよ」
「条件って、何ですか?」
「多分、この豪華なお屋敷が見えてる事。
そしたら、この中に入れるんだ。
お屋敷は幻覚。
ここ自体はただの狭い箱だからね……
あ、ほら、サリーが手招きしてる」
キョーが絵画を指さした。
硝子でできた城の絵画の中から、
サリーが手招きをしている。
レアはぴょんぴょんと跳びながら、
大きく手を振っている。
「……さて、行こうか」
ライの声を合図に、私達は絵画に入った。


肌が一瞬、水に触れたかのような感覚になり、
私はそこに突っ立っていた。
城の庭のようだ。
入り口の方から、サリーが手招きしている。
隣には、一緒に飛び込んだメンバーがいた。
さっさと走って行くと、サリーが、ようこそ、
と、私達を城の中に入れた。
……私は、息を呑んだ。
「どう!?凄いでしょう!」
中には、水晶のような、美しいシャンデリア。
光沢があり、隙間なく敷き詰められた、
美しく光を反射してゆく大理石に、
少しも乱れなく織られた、
真っ赤に染まる絨毯が敷いてある。
縁は金色の糸で彩られており、
見事だとしか言いようがなかった。
それによく映える白い石造りの階段と、
規律正しく無数に並ぶ部屋部屋。
実際に見なければ分からないだろう美しさ。
眩し過ぎもしないきらびやかな美しさ。
派手で、でも謙虚さを感じさせる美しさ。
空気が、がらっと変わった。
「……あら、どうしたの?」
「あ、ごめん……」
「あまりにも綺麗でしたから」
「凄いでしょう?全部私一人で」「おい」
「……私をあれだけこき使っておきながら、
お前はその手柄を独り占めしようと?」
「いいいいっいいえええ!?違いますす」
「言い訳無用ーッ!」
ドカーン!
爆発音がして、煙が立ち昇る。
沢山の煙を払いながら、
爆発が起こったところを見れば、
気絶状態のサリーと無表情のライがいた。
あれだけの爆発が起こったにも関わらず、
美しい内装は一ミリも乱れていない。
何か不思議な力で護られているのだろう。
ライは、サリーをずるずると引き摺りながら、
奥の方にゆっくりと進み、階段を上る。
私達はそれについていった。

難しい→←安定した場所



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設定タグ:Undertale , Sans   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:misaki66666 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/adadgjgj/  
作成日時:2019年4月5日 19時

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