狂気から抜けて ページ6
ふこうにのまれてみつけた、
「ごめんね、僕が不甲斐ないばかりに……」
「ライ……ねえ、帰ってきて!」
「ライの事は皆から聞いてた。
皆、凄く心配してたんだよ……!」
「だから……」
とてもとても、たいせつなひとたち。
「帰ってきて!ライ!」
皆……!
彼まで、思い出してくれたの……!?
私は光に包まれて、意識を手放した。
嗚呼。
きっと、それは自然すぎたんだろう。
そして、それは残酷すぎたんだろう。
全ては、
全ては、全ては無駄だったんだろう。
抵抗は、結果を良くはしなかったさ。
激痛は、精神をすぐ蝕んでいったし、
僕自身、狂うのも知ってた筈なんだ。
結果は、これまでに無い位最悪でね。
残酷さ、世界も、
僕はね、自己犠牲すればいいと思う。
でもね、やっぱり、それじゃ駄目さ。
僕はさ、最悪の結果を招いたんだよ。
それが、どれだけ最悪だったかって、
それは、本当に、君に分かるのかい。
それは、全てを
そうさ、言葉通り、最悪だったんだ。
だから、僕は、正解を選びたいんだ。
今度は、間違ってないよね、きっと。
壊して、壊されての繰り返しなんだ。
だから、僕は君を絶対に助けるから。
創造者に慈悲があるとは思えないけど、
一つだけ、一つだけ言いたい。
いや……言わせろ。
僕達は……お前にとっては、ただの物語でも、
僕達は、生きてるんだよ!
彼らは、不思議な夢を見ました。
誰かの夢です。
「誰か助けてくれ!」
叫ぶ女性の夢でした。
その形は不安定になっていきます。
その形が崩れるのと同時に、
知っていたはずの女性の記憶が、
どんどん薄れてゆくような気がしました。
彼らは、焦って叫びました。
「お前は誰なんだ!?」
「大事なものを、忘れたくない!」
「貴方は一体誰なの……!?
思い出せないよ!」
「もしかして、君が!」
「忘れさせないでよ、これ以上は!
大事なものが欠けたら、もっと……!」
彼らが叫ぶと、一瞬で、記憶が蘇りました。
彼女は、ライだ。
「……うー、重いよ、これぇ……
寝起きにはかなりの重労働だよ!」
「文句言わないで!
私が半分以上持ってるのに!」
「サリー、雪が降ってても支障はない?」
「ええ、平気よ、A。
サンズ、ここでいい?」
「……思い出したんだから、な。」
「私達が繋げてあげないといけないわ。」
悪魔は、色の定まらない石を出しました。
積もった雪は、白い。
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作者名:misaki66666 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/adadgjgj/
作成日時:2019年4月5日 19時