世界には似た顔が3人いるとは言うが会ったところで話す内容もクソもない ページ7
翌日、翌々日と日を重ねても、ストーカーが現れることは無かった。
依頼する前は毎日のように来ていたため、万事屋一行が共にいることで怯んだのではないか、というのが推測だ。
期間として設けられた間、小さな依頼もぽつぽつとあり誰かがそちらに赴くこともあれど、基本的には3人+依頼人の行動が多かった。
事態が動いたのは、依頼開始から6日目。
お妙に頼んでいた写真の確認で、該当する人物が見つかったとのことだった。
いつぞやのチャイナ強化期間の折に来店した際、黒服が店内の写真を撮影していた1枚に映り込んでいたと。
お妙もその客のことをよく覚えている。金払いのいい客で、暴れたりせずゆっくり会話を楽しむような人だと。チャイナイベントの際も、白酒や紹興酒を頼みキャバ嬢たちに振舞っていたらしい。
こうなると、ますます依頼人が提示したストーカーの人物像と噛み合わない。一先ず、依頼人に確認してもらおうと決めた。その後にさっちゃんや山崎に照合を頼もうとも。
「で、それがこいつか」
「間違いありません!! この人です」
提供してくれた写真には、チャイナ服のお妙、依頼人、数人のキャバ嬢と赤ら顔のお客、そしてストーカーと思しき幕臣がはっきりと映っていた。
質のいい着物、グラスを持つ手には指輪が嵌められ、続く手首にはシンプルな腕時計が巻かれている。
こうして見ると、本当に普通に飲みに来たお偉いさんとしか思えない。なんかクスリでもやってんのかな、とあらぬ方向へ思考が走る。
「ただまァ向こうさんの顔は分かったんで。あとは出てくんのを待つしかねぇか」
「安心するアル。どんなヤローが来てもぶっ飛ばすアルヨ」
「待って神楽ちゃん、一応は幕府の人なんだから。問答無用でケガさせたらこっちが御用になるよ」
「ンなもんストーカー被害で罪状出るだろ。未だに出ねぇやつもいるけど」
「アレ人じゃないヨ。人の形したゴリラネ」
「明らかに誰か個人のこと言ってますよねソレ」
万事屋の居間で依頼人に顔を確認してもらい、確証が得られたところでようやくターゲットが絞られた。
相手は勘定方、幕府の金庫を守る番人の家系であることから考え無しには動けない。向こうから仕掛けてくるのを待つしかないが、今のところ何も無いので大丈夫だろう、というのが銀時の見解だった。
ただ、依頼人としては自分を狙うストーカーが野放しにされているのが怖いのか。ぎゃいぎゃい騒ぐ万事屋を前にしても、顔は一向に晴れなかった。
キ○ドもル○ンも結構それなりに頭使ってるんだなあと思いました。アレ、作文?→←夕方になるとどっかの家から漂う夕飯の匂いで腹が減る
837人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ワッフル魔神(プロフ) - 更新待ってました!これからも応援しています!更新頑張ってください‼️ (4月2日 20時) (レス) id: 144fda3ce7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:pillow | 作者ホームページ:
作成日時:2024年3月27日 8時