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数打ちゃ当たるで勝てるほど世の中甘くない ページ12

動きがあったのは、依頼開始から12日目のこと。

それまでは依頼人の勤務時間に客を見張ったり、聞き込みなどしてみたが向こうからすれば罠を仕掛けている場面を目の当たりにしている状況なわけで。これで姿を現そうものならば完全にカモネギである。

なので、一旦自分たちの存在を消してみるのはどうかという新八の提案を受け、万事屋衆はそれまでの張り込みをやめた。これに関しては依頼人も了承済みである。

するとどうだ。ストーカーらしき男が途端に現れ、店に入るでもなくうろちょろし始めた。お妙が提供した写真に映る人物と全く同じで、着るものは幕臣に合わせたのか質がいい。肌艶もよく、見るからに裕福そうな男だった。

依頼人の退勤時間に合わせて張っているのだろうが、そうは問屋が卸さない。タイミングを見て神楽や新八が迎えに行き、依頼人を送り届けるという流れをつくる。


この流れを定着させて、ひとつ賭けに出た。

突然だが、ギャンブルやゲームのガチャなどで時折現れる『なんか今日は行けるかも』という心理現象が起こる要因をご存知だろうか。

それは、ランダムの成功体験である。例として、パチンコを10回のうち1回でも当てたとする。そうすると、成功体験を糧として挑戦する。失敗を繰り返すが、一度成功したという経験があるため確証のない自信が生まれるのだ。

これを利用し、何度か依頼人に一人で帰るように仕向けてみた。もちろん本当に一人で帰すわけではなく、離れた場所で万事屋メンバーが待機している。一人で話しかけられるタイミングをランダムに生み出し、ストーカーが依頼人に話しかけるまでの好機を意図的に作った。

お役所は実害が出た後に動くので、未遂ではただの注意喚起しかできない。しかも、幕臣の血縁とあればたとえ勘当されていようと扱いに困る。なので、手っ取り早くやらかしてくれた方がやりやすいのだ。

奉行所が出張る前に万事屋が牽制すればいいのでは、というのが依頼人の意見だが、残念ながらストーカーというものはそう簡単に諦めやしないもの。しかも、幕府に代々務める家系となると扱いが難しくなる。放っておけばまた現れかねないので、法の力で縛っておくのが得策という決断に至った。

そして、正直に言うと奉行所よりも真選組の方が付き合いがあるので、いざとなったら山崎か土方か、誰かしら呼んで逮捕してもらおうとも考えている。新八ならば局長(ストーカーゴリラ)を呼ぶことだって可能だ。なんたって姉がいるので。

いざ、作戦決行のとき→←嘘を嘘だと主張するとまたまた〜って言われるの、なんかスゲー腹立つ



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ワッフル魔神(プロフ) - 更新待ってました!これからも応援しています!更新頑張ってください‼️ (4月2日 20時) (レス) id: 144fda3ce7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pillow | 作者ホームページ:   
作成日時:2024年3月27日 8時

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