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ダメ男は最初からマイナスだからプラスにしか点数が動かない ページ2

坂田銀時という男は、良くも悪くも人目を惹き付ける男だ。

銀髪、赤い眼もそうだが醜男という訳でもない。いつもは目と眉が離れてやる気がない気だるげな印象だが、いざ木刀を持つと鬼神のごとく強い。女はそのギャップにやられ、ころりと堕ちてしまうのだ。
ダメ男によくある加点方式である。

そうすると、依頼人は依頼期間をずるずる伸ばしたがる。
きちんと依頼料が出るのであればまだしも、勝手に銀時の彼女だと嘘の肩書きを並べては周囲を牽制する。嘘の噂に翻弄され、依頼人だと訂正するも色恋話はいつの世も人々を色めき立たせるもの。ついに銀さんにいい人が、と盛り上がる一方で万事屋としては迷惑なだけだ。神楽も新八も、依頼人が我が物顔で銀時の隣をキープし続けるのだからたまったもんじゃない。ついには、弟の話を聞いたお妙をはじめ、さっちゃんや銀時に想いを寄せる吉原の番人までもが出張る。

そして最終的に、依頼人だと声高に言い張る銀時に気圧され、神楽と新八が爆発し、その剣幕に恐れを生した依頼人が消える、という流れが定着しつつあった。

そのため、何でも屋といいつつ『恋人のフリ』はNG事項として加えられている。
過去にこういうことがあったんで、と説明すると、大抵は納得するか、どれだけ自惚れてるんだかと鼻で笑われるかどちらかだ。嘲笑されようが、実際にあったことなので仕方ない。そして、そうやって笑う女に限って銀時に惚れたりする。

もしくは、同じように依頼人として万事屋に足を踏み入れたものの、銀時の気を惹くためにわざとその気のないフリをする女もいる。あんな風に言い寄る女たちとは違うのよ、とでも言いたげな。言わないのであれば、その気がないのと同義だ。思う存分フルシカトする。


今回は理解のある人で助かった。恋人のフリNGの背景を説明すれば、納得して了承してくれた。なんでも、自身も同じように恋人のフリを頼まれて、その後交際を強引に申し込まれそうになったという過去があった。

どことなく親近感を覚え、さっそく依頼が開始される。ボディーガードという名目であれば、新八も神楽も依頼を請け負うことができる。なにも、銀時だけが強い訳では無い。純粋な力比べでは、神楽が優勝しているのだ。


「えーっと、この後の予定は?」

「午後からネイルサロンに行くことになってます。勤務が終わるのは、だいたい17時くらいかと」

「じゃ、行きと帰りの送迎ですかねー。一応、勤務中も怪しいのがいないか見張りますんで」

女にはナチュラルだのなんだの言うくせに男はナチュラルになれないもの→←閑古鳥もときには休息が要る



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ワッフル魔神(プロフ) - 更新待ってました!これからも応援しています!更新頑張ってください‼️ (4月2日 20時) (レス) id: 144fda3ce7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pillow | 作者ホームページ:   
作成日時:2024年3月27日 8時

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