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虚言には気をつけましょう ページ8

困惑する17歳に16歳が紹介する。さっちゃんさんです。


「猿飛あやめよ。夫がお世話になってるわね」

「しれっとウソ言うのやめてください。違いますよ、ストーカーです」

「えっ、本当に? こんな美人さんが?」

「こう見えなくてもストーカーです。気をつけてくださいね、この人くノ一なんです」

「わ、えっ、凄い……」

「そうよ。そして私ばっかりじゃなくてアンタも名を名乗りなさいよ!!」

「あ、すみません。大前Aと申します」

「ふぅん? なんだかパッとしないわねぇ……

で? アナタ、銀さんの何なの?」

「何なの、と言われましても……ええと…」


これは困った。確かに明確にこうだと表せる関係性の語彙がない。

同じ家に住んでいるは語弊があるが、まぁその通りである。上の階と下の階にいるのだから。

ただの顔見知りにしては距離が近いが、だからといって友人と問われればまたそれも違う。

付かず離れず、といったところだろうか。顔見知り以上友達未満。


「なんてことねーよ。メシ行ったり、タカったり、そーいうの」

「タカってんの!? ちょっと待ってください銀さん、今初めて聞いたんですけど!?」

「たまーにな。金ねーとき、なっ」

「あ、はい……といっても、駄菓子とかそんな、あんまり大きい額じゃないんですけど」

「駄菓子買う金もないのにパチ行くなよ……」

「あら、そんな大した関係じゃなさそうね。心配して損したわ」

「心配してたんだ……」

「当然よ。銀さんのワイフたるもの、彼に群がる女性はチェックして然るべきだわ」

「まず一番にお前を排除して然るべきだと思うんだけど」

「そんな、覚えてないの? 私とアナタが過ごしたあの一夜を!!」

「何もねーよ。120%記憶ねつ造すんな」


抱き着かんばかりに両手を広げるさっちゃんを片手で抑え、早く離れたいと言わんばかりに眉間に皺を寄せる銀時。

ぽかんと聴衆に溶けこむAの傍ら、いつもああなんですと新八が苦笑いした。


「じゃあ銀さん、僕ら先行きますから」

「待ってって。俺も今行きますから」

「つれないわね。でも、そんなところもステキよ銀さぁあん!!」

「どこに手ぇ入れてんだメス豚ァァアッ!!!!」


ジャージの併せに伸ばした手を掴み、ストーカーくノ一を叫びとともに電柱までぶん投げる。

人らしからぬ音がしたが、さぁ行くぞと定春の背に乗って急ぎその場を離れた。

振り向いたAの目には、恍惚の表情を浮かべるストーカーが転がっていた。

スポーツドリンクを作ってくれるマネージャーってなんか憧れる→←当たり屋には賠償請求を



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ゆき - 面白いっす (2021年5月6日 20時) (レス) id: c80af731ce (このIDを非表示/違反報告)
??ただのアニメ好き★(プロフ) - お話とても素敵で楽しくて銀魂って感じ(?)がします!密かに応援しています!頑張ってください!面白可笑しく時には切なく読ませて頂いてます! (2021年4月29日 9時) (レス) id: 07e5d6fa1a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pillow | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年4月19日 13時

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