電子世界の女が現実でも女だって限らない ページ42
「銀時」
「言うな。なんもいうな」
「まさかお前がそんなキザったらしいことをするとは。縄文時代のナンパしか知らんと思っていたが、やはりあの娘侮れんな」
「そんなんじゃねーっての」
ったく。
ついた悪態から二酸化炭素を吐き出した。ぐびりと焼酎を飲み干し、アルコールで熱を灯した顔は、いつもよりやけに熱い。
照れてなんかない。決して。
「どこで覚えた、ああいうのは」
「さっきも言ったろ。神楽にせがまれて練習したんだっての」
「ほほう、リーダーが」
「あいつに触発されて、どっから拾ってきたのか髪結いのカタログなんざ持ってきやがって。これやれだのあれやれだの、やかましいったらねーわ」
「リーダーも人目を気にする年頃になったということか。近頃の娘は髪型一つでマウントを取ると言うからな。
ほらよくあるだろう、流行りを知らないだけで遅れてるだのなんだのと揶揄され、逆に最先端を突き詰めれば必死になり過ぎだと笑われたりするアレだ」
「どれだよ。お前女の世界になんか偏見持ってない？」
「そして女たちの対立は深まり、いつしか派閥争いへと広がる……
そういう世界を俺は見てきたのだ。発言妹子で!!」
「ネットの世界じゃねーか。電子の世界で繰り広げられてる諍いの何が楽しいんだよ」
電波野郎が電脳世界に入り込もうが知ったこっちゃない。
焼酎の瓶が空になり、いっそこれで殴ろうかと思った矢先に小鉢が添えられた。
温度のない
「お待たせ致しました。ご注文の品です」
「おー、悪ぃな」
「銀時様、本日はもうアルコールの摂取は止められた方が良いかと」
「んぁ、いいんだよ。どーせ明日だって依頼ねぇんだし」
「依頼がねぇんなら営業でもかけて仕事捕まえてこい、このダメ人間が!!」
「うっせーなババア!! こないだ家賃払っただろーが!!。
「新八と神楽の給料も渡さねーで偉そうにしてんじゃねえぞ腐れ天パ!!」
「ソウダゾ、ギントキ」
「腹立つ!! その裏声腹立つ!!」
カウンターの向こうで大家、隣で
「酒に合うように」と適当な注文をしたが、クリームチーズと甘納豆という甘めのおかずはシンプルに美味い。
少しばかりのアクセントだろうか、砕いたアーモンドが振りかけられている。
「おっ、うめぇ」
「どれ、俺もご相伴に」
「預からせねえからな」
「なんだ、ケチ」
変わらぬ日常、変わった毎日→←女の髪は命なんだから美容師さんは誰よりも丁重に扱え
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ゆき - 面白いっす (2021年5月6日 20時) (
レス) id: c80af731ce (このIDを非表示/違反報告)
??ただのアニメ好き★(プロフ) - お話とても素敵で楽しくて銀魂って感じ(?)がします！密かに応援しています！頑張ってください！面白可笑しく時には切なく読ませて頂いてます！ (2021年4月29日 9時) (レス) id: 07e5d6fa1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pillow | 作者ホームページ：
作成日時：2021年4月19日 13時
