いざ、実食 ページ5
「美味しい…!! お肉柔らかい……」
「何のソースですかね? 醤油ベースかな」
「おいおい、あんまがっつくなよ」
ペット連れのゲストはテラスだった。風避けがあり、座り心地のよいソファとローテーブル。定春は専用のベッドで満足そうに身体を埋めていた。
早速ステーキとサラダを注文し、パフェ全制覇を意気込んでいた銀時もまずはと肉を頼んだ。ステーキにしなかったのはなんとなくだ。
サーブされたステーキは予想通り鉄板に収まり、しかし大きいサイズだった。アラサーに片足突っ込んだ銀時はこの後のパフェが胃に入るか少し不安だ。
まぁとりあえず、と食べた肉は美味かった。柔らかいし噛み切れる。脂身などで食べにくい部分は取り除かれ、歯応えのある赤身だけを咀嚼する。
目を輝かせる子どもたちを窘めながら、ちらと少女に目配せをする。
もごもごと肉を頬張り、残ったサラダを引き寄せて口内の残りをごくんと嚥下する。食べる所作は気品がある訳ではないが、落ち着いて綺麗だった。
思えば、彼女の食事シーンはあまり見なかったのではないか。屯所のときはほぼ喋りながらで意識は向いていなかったし、時折隊士から呼ばれてそちらに視線を向けることもあった。
集中してもぐもぐ食べ、頬を緩ませる新たな一面が垣間見えた。すぐに白米を頼んだ。
銀さん何見てるんですかという童貞の声はスルーした。
「おーっ、これこれ!!」
「ぉわ、意外と大きい……」
「美味しそうですね!! 定春も、犬用に作ってもらってよかったね」
「ワンっ」
銀時は定番のチョコレートパフェ、Aは期間限定の桃パフェ、新八は抹茶パフェと各々注文したメインがサーブされる。定春もペット用の素材を使用した大盛りのパフェが置かれる。その量は銀時たちのパフェを合わせて5倍にしたサイズだった。
どこからスプーンを入れようか、と悩んでいる中糖分王は手慣れた様子で手をつけていく。
さくさく食べ進めていく手は休まず、暫しその手つきを追っていると、ぱちりと目が合った。
「……なんだ?」
「あ、いえ……器用に食べるんだなぁ、と…」
「んなもん、テキトーだよ。クリーム溶けんのが嫌だから上から食ってくの。残ったアイスはコーンフレークと混ぜる」
「ほう……」
特に決まりなどはないらしい。きらきらと鎮座する白桃をすくい、食べてみる。冷たくしゃくっとした感触が美味だ。
そのまま食べ進め、アイスやフレークも攻略していく。すっかり気に入ってしまった。
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ゆき - 面白いっす (2021年5月6日 20時) (レス) id: c80af731ce (このIDを非表示/違反報告)
??ただのアニメ好き★(プロフ) - お話とても素敵で楽しくて銀魂って感じ(?)がします!密かに応援しています!頑張ってください!面白可笑しく時には切なく読ませて頂いてます! (2021年4月29日 9時) (レス) id: 07e5d6fa1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:pillow | 作者ホームページ:
作成日時:2021年4月19日 13時