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息抜きを知らぬ者たちへ ページ1

それからというものの、Aは有給消化のために暫し休むことになった。

作り置きはあれど、その味を再現できるのは厨房番の彼女だけだ。そのため、レシピを細かく書き出してお登勢に渡した。キャサリンはまだしも、たまの調理事情を知る者ならばそうするだろう。

また、昼間勤めている雑貨屋に話をつけると「いつも頑張ってくれているから」と快く返事をくれた。元々人数が少ない中で、A一人抜けた時点で大きなダメージを受けそうだが針子たちはベテランだ。雑貨屋といっても、こじんまりとした個人経営の店なので、工場のような人数は必要としていない。

とはいえ、駿河でも毎日何かしら身体を動かしていたAとしては羽目の外し方がよく分からない。稽古をしようと思っても、弟たちは恒道館に預けている。新八が自ら手合わせに付き合っていると聞き、そこに自分が行くのは野暮な気がした。

では、真選組かと問われればそれもまたどうかと思う。彼らは警察だ。日夜仕事があるし、稽古をつけてくれるなら連絡をと言われたものの戸惑いはある。

女子会で知り合った九兵衛は、今は柳生一門の跡を継ぐべく鍛錬に勤しんでいると聞く。お妙経由で事情を聞いたところ、新たな稽古の方法に取り組んでいるらしい。


「で、ウチに来たわけね?」

「お恥ずかしながら……」

「ったくよ、おめーら揃いも揃って真面目すぎか。俺みてーにな、 こう仕事とプライベートきっちり分けられるような大人になれや。その方が上手く生きられんだよ」

「ほぼプータローの大人に言われたくねーよ。プライベートっつか、ここプライベートしかねーだろうが!! 仕事ないし!!」

「人間、息抜きも必要なんだよ」

「アンタは気ィ抜きすぎだァ!! 人生の大半息抜きみたいな奴に言われたかねーよ!!」


ということで、万事屋である。

駿河では道場主、江戸では厨房担当と針子として働き詰めだったAはワーカーホリック体質になってしまったらしい。幼い頃に遊んだ記憶はあれど、それも早々に消え去ってしまった。

お恥ずかしいんですが、と前置いて切り出した悩みについて話すと、万事屋社長はかったるそうに鼻クソをほじっていた。すぐに新八が吹っ飛ばしたが。

ちなみに、神楽はというと友達と遊んでいる。そよちゃん、という友人と約束があるらしい。


「ま、なんだ。お前もここ来て随分経ったろ、ゲーセンとか行かねぇの?」

「え、あれ行っていいんですか?」

「逆になんでダメだと思ったんですか?」

いざ、若者の娯楽場へ→



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ゆき - 面白いっす (2021年5月6日 20時) (レス) id: c80af731ce (このIDを非表示/違反報告)
??ただのアニメ好き★(プロフ) - お話とても素敵で楽しくて銀魂って感じ(?)がします!密かに応援しています!頑張ってください!面白可笑しく時には切なく読ませて頂いてます! (2021年4月29日 9時) (レス) id: 07e5d6fa1a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pillow | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年4月19日 13時

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