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乙女のオシャレに気づける男になれ ページ27

「ちょっくら失礼しますヨー」

「オイなんでこっち来やがんでィ、乳くせぇのが移る」

「ムキーッ!! 誰が乳臭いアルかチンピラチワワが!!」

「牛に比べりゃまだ使えらァ」

「おい、神楽どうしたその頭」


ちょうど席を立った隊士らと入れ替わる形で神楽たちが掛けた。ほんのり漂う花の香りは入浴剤だろうか。

銀時の隣に座った神楽は、いつもの団子と飾りではなく簪で纏められていた。蜻蛉玉には小さなうさぎが住んでおり、杵を持っているあたり餅つきをしているのだろうか。

フフン、と得意げな彼女の向こうにAがいるのを見て確信した。多分、ねだったのだろう。


「どーアルか。神楽ちゃんの魅力が10割増しヨ!!」

「あれぇ、いつもの団子が無くなってらァ。おいどうした、余分にある脳みそどっかに落としてきたのか」

「誰の団子が脳みそアルか!! レディーのオシャレに気づかないなんてシッケーアル!!」

「俺たちゃ洒落たモンなんざ分からねぇ芋侍なもんで」

「やめとけ総悟。メシ食い終わったら近藤さんとこ行け」

「へぇい」

「神楽ちゃん、可愛いね。やってもらったんだ」

「A凄いアル!! これ一本で色んな髪作れるネ!!」

「髪っつーか、髪型な。落ちねーのか?」

「あんまり暴れると落ちるって言ってたヨ」


毛先をくるんと束ね、シナモンロールのように巻いたところに留める形で差したのだろう。もう少し髪が伸びたらアレンジの幅も広がりそうだ。そして、やはりAがやってくれていた。当の本人は神楽の隣で卵かけご飯を喰らっている。大前家は卵かけご飯がお供なのだろうか。

A自身も、長い髪を簪で纏めている。椿の花びらに見せた毛束と、その後ろを通るように簪が貫いている。アレンジの仕様がないオシャレパーマこと天パからすれば、面白いと素直に思った。


「レンシューすれば、できるって言ってくれたヨ。一人前のレディーは努力が必要アル」

「努力の前に簪折るのが早そうだな」

「そういうの言っちゃダメですよ」

「意外と高ぇんだぜ? 一本で1000円とかさぁ」

「うわぁ、卵4パック買えるや……」

「コレ手作りってA言ってたアル」

「は!? 作れんのコレ!!」

「売り物じゃなくて!?」

「Aのマミーが作ったって言ってたネ。いっぱいあるからくれるって」

「ええ……オイ、いいのかよ」

「え? おかずはあげませんよ」

「何の話? 簪だよ」

「ああ、はい。簪使うの、私か龍之介だけなので」

「洒落てんなオイ」

しばしまったり、万事屋さんとお姉ちゃん→←色んな奴が集まりやがる



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りんこ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いています!もし決まってましたら、大前兄妹の年齢を教えていただけないでしょうか? (2021年2月24日 15時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pillow | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年2月23日 17時

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