万事屋のお仕事 ページ4
子どもは共通して4歳から10歳ほど。年齢にばらつきはあるものの、 大抵は寺子屋に通う子どもが多い。
また、両親が共働きという理由で朝から晩まで遊ぶ子どももいたために、その流れでどこかへ泊まっているのではないかとも考えれる。
「いっそのこと、全員どっかにまとめられてりゃいいんだがなぁ」
「ちょっと!! なにしれっと誘拐されてりゃいいなみたいなこと言ってんですか!! ただでさえ今月依頼少ないのに、これ以上だらけてたら本当に追い出されますよ」
「そうヨ。銀ちゃんがこれ以上働かないと酢昆布も買えなくなっちゃうアル。毎日ふりかけご飯生活はごめんアル」
「そのすっぺー脇みてぇな匂いしなくて済むからいいんじゃね?」
「オメーが言うんじゃねえヨ加齢臭の塊がァ!!」
「ぶべらっ!!」
押し入れから強烈な蹴りを食らわせたのは、万事屋に居候として住まう天人の少女 神楽だ。その戦闘能力は凄まじく、宇宙最強として知られる夜兎族の血筋を引いている。
小柄な外見をしてもやはり天人。軽々と吹っ飛ばされた家主は、鼻から赤い液体を垂らしつつソファへ座る。
「でも、確かにこの数は異様ですよね。まるで神隠しみたいに」
「持ちもんは残ってっから、そっから探すか。
新八ィ、お前神楽と定春連れて探してくれや」
「え、銀さんは?」
「俺は俺で、大人のルートっつーもんがあんだよ」
鼻にティッシュを詰め込み、血に染まった着流しを替えてベルトに木刀を差し込む。
訝しげになるも、銀時のこういうときの情報網は侮れない。新八は神楽を促し、定春を呼んだ。
ちなみに、定春というのは万事屋、というより神楽のペットである。なかなか大きいサイズのワンコで、ドッグフードはもちろん人間ですらパクリと飲み込んでしまう悪食さんだ。
「定春、散歩の時間だよー」
「アン!!」
「よしよし、定春ー。コレ嗅ぐアルよ、食べちゃメッアル」
「フンフン……」
「じゃっ、頼むわ。新台が俺を待ってんだわ」
「ってオィィイイイ!!! またパチンコ行くつもりかよ!! いい加減にしないと腎臓売られるって言ったのアンタでしょうが!!」
「あー? 誰が俺の腎臓売るっつったんだよ」
「最悪だよこの人!! 従業員見捨てるつもりだよ!!」
「心配すんなって。資金稼いだらすぐに始めっからさ、子ども探し」
「資金稼ぐ前に給料払えや!!」
ギャンギャン騒ぐ新八を残し、ブーツを履いて銀時は玄関を出た。
腹が立つくらいの快晴で、結野アナのお天気予報に感謝した。
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たまごどーふ(プロフ) - 銀魂の男主小説、最近数少なくなってるので読めるのがとても嬉しいです…更新頑張ってください! (2021年2月19日 23時) (レス) id: 45f2a26062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:pillow | 作者ホームページ:
作成日時:2021年1月28日 21時