アタシが苦手な野郎共【∞】弐 (ページ49)

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新たに知った画力のなさ N.R ページ49

学校に着いて、荷物を教室に置いて猛烈ダッシュで3年生のクラスへ。

最初は戸惑ってたこのクラスも、来る回数重ねるごとにだんだん慣れてきて、今ではすっかり常連さん。

女の先輩は『錦戸くーん♪』とか『亮ちゃーん♡』とか言うてくれはるんやけど、俺は無視。

やって、俺はA先輩に『亮』って呼んで欲しいんやもん。

今は『錦戸』呼びやけど、いつか必ず!!

＿＿＿＿＿＿ガラッ

錦戸「おは……」

愛紗「あっはっはっはっはっ!! えーコレは違うでしょお!!」

「何言ってんだよ、これどっからどう見てもフランダースの犬だろうが。パトラッシュだろ」

村上「パトラッシュの顔こんなカクカクしてへんやろ!! キツネやん!!」

「どこがキツネだコラ! 横山、これフランダースの犬だろ?」

横山「コレは三角揚げやん」

「動物ですらねーじゃねーか!!」

……何、これ。

1枚の紙取り囲んで、なんかゲラゲラ笑ってる村上君に珠ノ屋先輩。

大真面目な顔して『フランダースの犬』って言い張る(愛しい)A先輩に、なぜか『三角揚げ』って言い返す横山君。

誰か教えて、この状況。

村上「おぉ亮!! ちょっと、こっち来て見てみコレ!!」

愛紗「ヤッバいよ!! ここまで作画崩壊する人初めてだわ!!」

錦戸「え?」

村上君から渡されたのはルーズリーフ。

そこには、難解な図形というか、絵というか…

なんか、とにかく不気味なもんがズラズラ並んでた。

たまーにこの離れたところにあるヤモリとカナヘビは何?

村上「そのカナヘビな、龍やねんて」

錦戸「え、うそ。てか、これ誰描いたん?」

「アタシだよ。失礼するよな」

錦戸「えぇ!? これっ、先輩が描いたんですか!!」

「そうだよ? なんか悪いか」

横山君やすばる君のは今まで見てきたけど…

それとええ勝負しとるわ…

錦戸「で、あの…これは?」

「あ、それマグロ」

錦戸「マグロ!?」

どう見てもアスパラガスやねんけど!

ほっっそ!!

＿＿＿＿＿＿ガラガラッ!!

『おい2組うるせぇぞ!! こっちは職員会議やってんだ、静かにしやがれ!!』

「あ、松兄」

松岡「松岡先生と呼ばねぇか!!」

うわっ、松岡先生来てもうた…

そりゃそうや。廊下におっても分かるくらい声大きかったし。

職員会議中やったら、そらうるさく感じるわ。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

松岡は『ヤスコとケンジ』の沖ケンジのイメージです。

常にジャージで頭にタオル。たまにメガネ。

授業中、居眠りしていたらチョークが飛びます。