甘いお城の中で (ページ8)

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第7話覚悟ページ8

A「…わかりません」

カタクリ「わからないだと…？」

A「確かに、私の意思でここに来たわけではありませんし父の勝手で嫁ぐことになりました。」

A「…不安だし、これからも一人でどうすればいいかわからない…でも、私には拒否権はないんです。」

カタクリ「……」

A「我がフィンブル王国の為、やるしかないんです…」

・

カタクリ「…なら、結婚はやめて母国に帰れ」

A「え…？」

カタクリ「…ここは、四皇の一人であるママが治めるトットランド、国民も寿命を削ってこの国に住んでいる。」

A「待って、意味がわからない…寿命を削る？どういうことですか？」

カタクリ「それも知らないのか」

A「………」

カタクリ「…そんなことも知らないお前が、ここで暮らしていける筈がない。」

・

カタクリ「…覚悟がなければ、生きていけない」

カタクリさんが椅子から立ちあがり、私に背を

向けて立ち去ろうとする。

…このまま、何もしないで帰れるわけがない…！

私も即座に椅子からおもいっきり立ち上がる。

A「覚悟なら、あります！！！」

カタクリさんが、驚いた顔をして振り返る。

A「…私が、なんの覚悟も無しにここに来たとお思いですか？」

カタクリ「…違うのか」

A「違います！！…私は、貴方の妻になる女です！」

カタクリ「……！」

A「もう私は…ラヴィス・Aではなく、シャーロット・Aになるんです！！」

A「だから！！」

カタクリ「もういい」

カタクリ「…お前の好きにすればいい」

A「え…」

カタクリさんは今度こそ部屋を出ていった。

私は力が抜けてしまい、その場にへたりこむ。

A「…好きにすればいいって言われても…どうすればいいのよ…」

もう、疲れた。

…早く寝よう。

～カタクリ視点～

俺は部屋からさっさと出ていく。

あの女はただ親に甘ったれて育ったのかと

思えば、肝は据わっていた。

…予想外だった。

カタクリ「…プリン、いつから聞いていた？」

プリン「…あら、ばれてたのね。さすがカタクリ兄さん♪」