[梵天] 武器ハ人トナル-season Ⅰ (ページ7)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:8,309 hit

seven ページ7

この顔の状態で皆様と顔を合わすのも変に気を使わしてしまうだろうから自室に足早に戻ることにした

だがあともう少しというところで私の自室の左隣の三途様の扉が開き三途様が出てきて私と目が合ってしまう

私は三途様を通らすため廊下の端により礼をする

三途様の歩く音が聞こえた為、足音が聞こえなくなるまで待っていたのだがその足音は私の目の前でピタッと止まった

私は不思議に思い三途様のお顔を伺おうと少し頭を上にあげる

すると、三途様の目の下には少し隈ができておりこの一夜があけた間で凄いやつれていた

私が三途様に話しかけおうとすると私の言葉を遮り三途様が喋る

「ごめん……A」

酷く疲れている顔の三途様に謝られひどく胸が締め付けられた

「三途様、謝らないでください…三途様らしくありません…昨日の事は私が三途様をきちんと止めることが出来なかった私の過ちです」

「だけど……」

そう言う三途様は普段より言葉が幼く疲れているのが分かる
よく寝れなかったのだろう…

「三途様、ホットミルクをご用意致します…今夜は大事な任務があります
それに支障をきたせばボスに怒られてしまいますよ」

私は微笑み三途様にそう言う

「それに、昨日の事はもう気にしていません…
今日こうして一言を貰っただけでも私は充分です
ですので三途様、ホットミルクを飲んで今夜に備えましょう」

そうもう一言私が付け足し三途様に伝えると三途様は一度目を閉じそして開く

「じゃあ！Aホットミルク頼むわァ〜！！」

今度はいつも通りの明るい笑顔でそう言い私の前をずんずんと進んだ

いつも通りの三途様に戻られてよかったとホッとした

キッチンにもう一度戻ると早速私はホットミルクを作り三途様に渡す

すると大広間の扉が開き九井様達が入ってきた

「A、もう大丈夫なのか？」

入ってきて私を見るやいなや明司様がそう聞いてきた

「はい。もう大丈夫です。昨日は迷惑をかけてしまい申し訳ありません」

明司様の横にいた鶴蝶様は私のその言葉を聞くと私の頭に手を優しくおいて
「Aは偉いな」
と褒めてくださった

ボスが入ってきたため全員で定位置の場所に座る

そして今日の任務に関してのグループとしての確認を最後に行った

私は顔が腫れてしまっているため潜入捜査ではなく指示があれば乗り込み敵を殺すことになった

今回の任務に関して確認してからは皆なにも喋らず静かに食事を口に運んだ