one-[出逢い]修正済み ページ1
-Aside
喋り声が聞こえ私は目をゆっくりと開ける
開けたばかりの目には外の光は少し目に強くぼやけてしまう
暫くして目が少し慣れてくると私の目の前には男の人達が立っていた
綺麗な白髪に目に隈がついている男は私が目を開けたのに気づいたのか私の方に顔を向け私の目をその真っ黒な目で見すえた
「起きたか」
彼がそう言うと彼の後ろにいた他の男達も私を見た
「貴方達は？」
私は心の声をそのまま声にして男達に伝える
すると彼を最初に他の男達も次々と名前や自分達について教えてくれた
彼の名前は佐野万次郎 皆にはマイキーやボスと呼ばれているらしい
また[梵天]というグループの首領をしていて1番偉い人だと
その彼の隣に居る髪色がピンク色で口元に傷があるのが[梵天]No.2 三途春千代
また首領の右隣にいる人は[梵天]のNo.3 鶴蝶
それから幹部の 九井一
灰谷蘭
灰谷竜胆
望月莞爾
相談役の 明司武臣
三途様は私の前でしゃがみこみ私の顔を覗き見る
「俺達が言ったんだからよｫ〜お前も名前言えや」
そう言い私の頭を少しくシャリと力を入れて掴む
私はそこで三途様が少しお怒りだと理解した
私は首を横に振り名前が無いことを伝える
すると三途様はまた少し掴んでいる腕の力を入れた
「アァん？名前がねぇだ？じゃあ今までどんな呼ばれ方されてたんだよｫ」
私を長官達は……
「お前 此奴 武器 道具などと呼ばれてました」
私がそう言うと彼等は全員顔を顰めてしまった
「気に障るようなことをしてしまったでしょうか?」
私がそう言い顔色を伺ってみると佐野様は直ぐ顔色を戻し三途様と入れ替わるように私の目の前にしゃがみこむ
「A」
「えっ……」
「お前の名前だ」
「私の名前……」
私は胸が窮屈になり目は少しあつくなった
その時、私の目からは涙が毀れる
それを佐野様は指ですくってくれた
佐野様はスっと立ちあがる
私もそれにあわせて立ちあがる
佐野様は手をこちらに差しのべる
そして佐野様は口を開く
「Aはこれから道具ではなくその名前が似合う人になる
その為に俺達と一緒にこの世界を歩んでみないか｡」
私は涙が止まらなく声もうまく出せなかったため声の代わりに手を佐野様の手に重ねる
「了解しました。ボス」
少し声を枯らしながら私はそう首領に答えた
それが私達 梵天と武器として使われてきた私の出逢いである
これは約二年前であった
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作者名：NOAH | 作成日時：2021年11月2日 1時
