いつのまにか悪女になってた【歌い手】

6話 ページ7

部活も終わり、桃川さんに来いと言われた教室に向かう。
親友名前がいたら席を外せなどと言われる可能性もあるため、ドアの前で待ってもらっている。

「ねぇ、あんたさ、うざいんだよね。」

うわ唐突〜

「相川君と席が隣だからって、調子のんないでくれる?」

のってないんだけどなぁ

「悪女になれて良かったじゃない。モブよりはましでしょう?」

わー、嬉しいなー(棒)

「でも、あれだけじゃ信じてくれない人もいるのよねぇ〜。だから、こうするわ。」

心の中でふざけて回答していると、桃川さんは私の耳元でそう言った。そして、カッターを取りだし、自分の腕に刺そうとした。
そう、刺そうとした。

ガラララ
「へ〜、それが本性か〜。」

そういえば居たんだった。
親友名前は桃川さんの手からカッターを取った。

「ぜ〜んぶ録音しといてあげたよ。」

親友名前のその一言に桃川さんは一瞬で青ざめた。

「ばらまかれたくなかったら、もう私達にそういうことやんないでくれない?あと、いじめはなかったってちゃ〜んと言ってよ。」
「わ、わかったから、お願いだから、それだけは…!」
「ふふ、わかったんなら良かった。」

親友名前がそう言うと、桃川さんは逃げるように教室から出ていった。

「はぁ〜、ついてきて良かった〜。てか今時カッターキャーとかホントにやる人いるんだね〜」

親友名前はそう言って笑った。

「よし、じゃ帰るか。」
「いぇーい。てか今日まじで眠かった。」
「お前いっつも眠いだろ」

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