【おそ松さん】世界は何処か歪んでいる

story23 一松視点 ページ24

頭の中でもう1人の誰かがいるとわかったのは、能力を手に入れてからだった




そいつはいつも同じ事を聞いてくる





【お前は何がしたい】って







何がしたい






それは能力を手に入れてなのか、もしくは今の目的を指しているのか....





そしてその声はいつも俺の中で揺れが生じた時だった




十四松が見つけたあの死にかけの男をみた時に心の中で｢逃げたい｣と思った




自分も同じ事をしていると思うと恐怖が俺の体を包み込む





その時だった





頭の中で声が聞こえる





｢お前の目的は無能力者を消すことだけだ｣って





そして俺は決まってそいつの命令に従う





何故か逆らったら何かされるんじゃないかと思った




夢の中にもそいつが出てくる




その時のそいつにはちゃんと体がある



でもその形は全くおれと同じ




夢の中ではそいつに心を抉られるんだ




思い出したくない記憶をそいつがわざと厳重に閉じられた箱を開けて....





一｢病気なのかな｣








俺が小さくそう呟くと頭の上に重みを感じた






ゆっくりと顔を上げるとカラ松が安心しろとでも言うように笑っている






カ｢俺もだ

時々声が聞こえる....

その声の主にいつか取りつかれるんじゃないかって思うと怖くてたまらない｣






一｢あのさ....

お前は兄弟を裏切ったりとかしないよな｣







俺がそう聞くとカラ松のやつは不思議そうな顔を一瞬だけ見せたが




カ｢あたりまえだ｣







そう言って笑っていた

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