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fukazawa side
彼女が隣でひとりでこっそり携帯を触る姿は何だか新鮮に感じた。
学部も一緒だし、授業が一緒になったことも何回もある。
奈子ちゃんだったり、他の女の子の友達と、授業をちょっと不真面目に受けてるのを見たことだってある。
でも、こうやって隣でひとりでこっそりしている姿を見ると不思議な気持ち。なんでだろね。
なーんて、思いながらもノートは取ってたらAちゃんはスライド見逃してるし。わら
ふざけたら笑ってくれるし。
…んまぁ、先生には注意されたけど。
｢じゃあ、これで今日は終わりにします｣
ふぅ、と一息ついて筆記用具をペンケースに片付ける。
あ、そうだ。Aちゃんが見逃してたスライドの部分のノート見せたげるんだった。
｢Aちゃん、ここ、さっきんとこ｣
｢あ、そうだった！ありがとう〜！｣
困り眉で申し訳なさそうに両手を合わせる彼女は即座に携帯を取り出してノートの写真を撮った。
後でノートに書き写すのかなぁ。
｢それ、今ノートに写さないと写すの忘れない？｣
｢んー、家帰ってすぐ写す！｣
｢いや、忘れそうなフラグ。わら｣
今写しな、なんて言おうとしたけど、確かにAちゃん側からしたら写してる時に相手がそれ待ってるって思ったら焦っちゃうよね。
俺もちょっと人見知りだから分かっちゃうのよ。
｢翔太〜、そろそろ起きな〜｣
｢ん〜、｣
｢よく寝てるねぇ｣
授業が終わったにも関わらず、未だおやすみモードの翔太を叩き起すが相変わらずの寝起きの悪さ。むにゃむにゃと寝ぼけている。
そんな翔太を見ながら柔らかい笑顔を見せるAちゃんに少し可愛いななんて思ったり。
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作者名：オユ | 作成日時：2021年2月24日 0時
