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｢あ、今日亮平くんの友達来るんだっけ｣
『うん、照と俺の友達でみんないいやつだよ』
亮平くんがいいやつって言うなら信用できるけど、やっぱり少し緊張はする。
机の上の鏡と向き合い、化粧をしながら亮平くんと会話をしていると高校の頃のことを思い出す。
｢高校の頃、私と照を友達にしてくれたの亮平くんだったよね｣
『そんなこともあったね、Aすごい照にビビってたけど、笑』
｢高校生であのタッパで強面は誰でもビビる。笑｣
亮平くんが私に照を紹介してきた時のことは今でも覚えてる。
デカくて怖いと思っていた照は話してみると意外と優しくて、笑顔が可愛かった。
｢人って仲良くしてみないと分かんないよね〜。友達作るのって怖かったけど、面白いなって思えるようになった｣
昨日の目黒くん、深澤くんのことも頭に浮かぶ。
渡辺くんは…まだそんなに話してないから分からないけど。
｢だから今日も、二人の友達と仲良くなれるといいな｣
『初対面の人呼ぶの嫌がるかと思ってたから、Aがそう思ってくれてるなら良かった』
｢嫌がるかと思ったのに呼ぼうとしてたんかい、笑｣
『多分ご察しの通り、カナさんが男呼んで〜って。笑』
やっぱりね、と呟いてマスカラでまつ毛を伸ばしていく。
私たちの友達のカナは、彼氏とか好きな人がいるときにはちゃんと一途だけど、いない時は思う存分男を漁るイケイケな女子。
カナに彼氏がいない時は誰か連れてこーい！と亮平くんと照に騒いでいるのをよく聞いてた。
いつもは二人とも嫌だよって断ってるけど、とうとう折れたのかな、笑
｢カナも高校の頃から目立ってたよね〜｣
『まあ派手な感じはあったから、俺は最初カナさんが怖かったよ、笑』
｢なかなか現実にいないよね、本当に先輩に男関係で呼び出される子って｣
高校の頃からカナは本当の恋を探す！とか言って、男を捕まえては別れてを繰り返していた。
怖い先輩のお気に入りの男子に手を出した時は教室に漫画みたいな呼び出しをしに来た先輩三人組が来たり。
カナは面倒事はごめんだってずっと逃げてたけど。
｢カナに亮平くんと照を紹介した時、いつもみたいにロックオンするのかと思った｣
『Aの友達だからってすぐ友達ムーブだったね、笑』
高校三年生の頃はいつも四人で一緒にいたから、最近は会えなくてちょっと寂しかったかも。
亮平くんと話をしているといつの間にか支度は終わっていた。
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作者名：オユ | 作成日時：2021年2月24日 0時
