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「奈子、我慢する。家族のためなら仕方ないし、自分のためでもあるってわかったから。」
奈子は私の話を聞き終わった時、そう言った。
けど、小学３年生というまだまだ小さな女の子の心には『大切な人達と離れ離れ』することなんて耐えられない。
夜、隣から鼻をすする音や、涙を流すしか出来なくなった奈子の声が聞こえてきた。
それを聞いているだけで辛くなった。
まだ幼いのに、家族のためだからと言って我慢するなんて・・・・・
私がそれを出来ないのに、必死に我慢している姿を見ると、胸が苦しくなる。
私は奈子の姉、中学２年生。
奈子より、５歳も年上。
なのに、私は我慢出来てない。
情けない。
目から涙が大量に溢れ、布団がびっしょりとなるくらいに泣くかもしれないって言うのに。
何で私は・・・・
ずっと頭の中でそう考えているうちに、眠くなってきた。
私はゆっくりと目を瞑った。
.
『なんだよ、上杉。お前は事件の話題あんのかよ』
『なかったら何だ』
『落ち着けって』
『んもー、２人とも喧嘩すんなって。うるさいよ。』
『それに、アーヤが困ってるよ？』
『立花、そうなのか？』
『立花？』
.
「っ！」
突然、眩しい光が差し込み、目を開ける。
さっきまであった温かい布団も、いつの間にかなかった。
その理由は全て奈子。
奈子はカーテンを開け、私の布団を奪い取っていた。
「おはよう、お姉ちゃん。朝だよ、起きよう！」
奈子はニッコリ笑って私を引っ張る。
目が少し腫れていた。
昨日、夜、ずっと泣いていたからだろう。
私も・・・腫れているかもしれない。
そういえば、さっきの夢は一体なんなんだろうか。
いつも通り、ＫＺで集まっていた様子・・・・・
けど、その中に私はいなかった。
名前を呼んでくれていたけど、私はいなかったから答えることも何も出来なかった。
これは・・・・何？
「あーあ、お姉ちゃん、昨日泣いたでしょ。目腫れてるよ。」
あ、やっぱりか。
鏡で確認すると奈子より酷かった。
「すごい腫れてる。こんなんで学校行けるの？」
何だか奈子は今日お姉さんみたいだ。
私と反対になったみたい。
「お姉ちゃん、泣いちゃダメだよ。私ね、気付いたの。泣いちゃダメなんだって。泣いたら、パパもママもお兄ちゃんもお姉ちゃんも、智君も友達も全員に迷惑かかっちゃうって、困らせちゃうって。だからね、もう泣かないんだ。」
奈子はその時、絶対に強がってた。
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葉月(プロフ) - ふぶきさん» ありがとうございます！今後も更新頑張っていきますので、よろしくお願いします！ (2019年4月23日 18時) (
レス) id: 75ace9b1e5 (このIDを非表示/違反報告)
ふぶき(プロフ) - アーヤの行動に何となく緊張しながら読んでます←語彙力………今後の展開が楽しみです。これからも頑張ってください！ (2019年4月23日 17時) (レス) id: b33e72eeee (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - sakura!さん» お気遣いありがとうございます。更新頑張ります！ (2019年4月23日 17時) (レス) id: 75ace9b1e5 (このIDを非表示/違反報告)
sakura! - 葉月さん» ハイ(^^♪次の更新待ってます！（と言っても、焦らず自分のペースでお願いします！） (2019年4月22日 20時) (レス) id: ef27f9c60f (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - sakura!さん» 面白いと言っていただけてとても嬉しいです。ありがとうございます！更新頑張りますね。 (2019年4月20日 13時) (レス) id: 75ace9b1e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉月 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kokonehomupe
作成日時：2019年4月13日 18時
