小学生の思い出は知っている【探偵チームＫＺ事件ノート】

Ｎｏ.６５　練習中のリレー ページ18

白組に負けるかもしれない、そんな不安を抱く中、練習は続く。

とにかく練習するしかなくて、赤組の勝利のためにも頑張っていた。


そんなある日。

「今日は実際にリレーをしてみましょう。各組順番を考えてください。ちなみに今回は補欠も含まれます。」

先生がそう言った。

白組と対決するんだ。

ど、どうなるんだろう・・・・・

「よし、じゃあ順番を決める。まず最初は豊原。の次に俺。の次に・・・・・」

と、若武がどんどん決めていった。

すごいなぁ。

リーダーとしての素質があるね。

私は４番目に走るみたい。

バトンをもらう相手は上杉君。渡す相手は翼。

どっちも速い人だなぁ。

でも頑張らなくちゃ。

「では、始めます。よーい・・・・」


『ピッ！』


先生の笛の音で走り出す。

茜はやっぱり速かった。

ここで最初から差がついた。

今は赤組が勝ってる。

そして二走者目とバトンを託し、どんどん走っていく。

二走者目は若武だった。

その次に上杉君。

そして次は私。

上杉君も速くて、すぐに私の元へ来た。

バトンをもらうと、私はとにかく走った。

今のところ赤組は勝ってる、だからそれを保たなくちゃいけない。

とにかく全力疾走。

そして翼の姿がだんだんと見えてきた。

私は最後まで頑張って走った。

ギリギリ追いつかれなかったみたい、ふぅ。

その後も勝負は続いた。

そしてついにアンカーの黒木君の出番だった。

今のところ、抜かしたり抜かされたりの繰り返し。

だから微妙だった。

頑張れ、黒木君！！！

赤組と白組のバトンをもらうタイミングは同時だった。

白組のアンカーも凄い速さで黒木君を追い抜かそうとする。

いい勝負だ。

そしてゴールの場所まで同じだった。

結果は赤組の勝利。

嬉しかったけど、あれはギリギリ。

もしかしたら本番は順番を変えると思うから抜かされてかもしれない。

やっぱり白組は強い。

このままじゃやっぱり負けちゃうかも・・・・・

Ｎｏ.６６　組体操→←Ｎｏ.６４　現実は違う

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す