涙と笑顔は知っている

１７、「大丈夫」ってはっきり言えない。 ページ20

島崎さんには大丈夫なんて言ったけど・・・

ちょっと強がってたかも。

でもＫＺがいるから悲しくなんかない、っていうのは本当だけど。

そんなことを思いながら登校。

気が付くともう、教室の目の前まで着いていた。

わ、もうこんな所まで・・・！！

考えてるときってこんなに集中してるんだ。

もっと考え事してたら電柱にでも頭ぶつけてたかも。

よく無傷で来れたなぁ。

・・・よし！

ドアを開けた。

・・・と、その時っ！！！

ザバッーーー！！！

目の前に大量の水が降ってきた。

私はギリギリ濡れなかった。

な、何！？

女子 「あー、濡れなかった。惜しい！」

また嫌がらせ！？

女子 「つまんないの。」
　 「こぼれた水、雑巾で拭いといてよね」

はぁ！？

何で私が拭かなくちゃいけないのよ！

私がそう言おうとした時、グループの女子がこう言ったんだ。

女子 「昨日、あんなところ見られたらやばいからね。口止めだよ。」
　 「ＫＺの誰か、１人にでも言ったら許さないんだからね！」
　 「まさか、言ってないでしょうよね・・・？」

それは・・・

言ってしまった、全員に。

女子 「・・・とにかく、拭いといてね。あと、ＫＺに言ったら・・・わかってるよね？」

私はとんでもないことをしてしまったような気がした。

ＫＺがいるから大丈夫って今までずっと思ってきた。

なのに・・・

今は「大丈夫」って、はっきり言えない。

怖くて、たまらなくて。

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