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『「監督生が弱そうで守りたくなるから」、ですか?
すみませんね。弱そうじゃなくて。
でも、それ自体“私なら大丈夫”とか、決めつけたんじゃないですか。
ふざけないで。
私だって人なんだ。
首掻っ切っても吊っても過労でも何でも死.ぬ。
お前らと一緒で惨めでか弱い人間様なんだよ。
サンドバックでも機械でも何でもない。
利用するだけ利用して、サンドバックにしておいて、今更何なんだよお前ら。
嗚呼…そうだ。
死.んでやろうか?』
「は…………?」
震える声でそう言ったのは誰だったか。
嗚呼、双子の片割れ。散々サンドバックにしてきたやつ。
『友達も、心のよりどころもない世界で生きていけるほど、私は強くない。
死んだらもとの世界に帰れるかもしれないし、
そうじゃなくてもこの世界で生きていくよりはましだよ。
私はこの大っ嫌いな世界から解放される。
キミらが言う“役立たずの居候”がいなくなるんだ。
Win-Winだろ?
嗚呼………でも、君らは困ることになるか。
ジサツ者を出したとなれば、報道陣が押し寄せることになるし………
イデアさんの件は見.殺.しだったけど、今回は人/殺/しだものね。
……まあ、死.んだ私が知ったこっちゃないけど』
口からポンポンと言葉が並ぶ。
私が死んだところで悲しむ人はいないけど、困る人は大勢いるもんね。
嗚呼、そう考えると私って害しか及ぼさないな。
自分で言ってて全く悲しくならない。
なんでだろうね。
あの頃だったら死.ぬなんて言葉、一生出なかったかもしれないのに。
帰れない世界と戻れない頃に夢描いても意味ないけどさ。
「ま、待ってください」
『今更何?
…………それとも、クスリを返してくれるの?
それなら私も死.なずに済むし………
アンタたちはわたしを利用できる日々に戻れる。
ね?返して?』
そう言って無理やりにクスリを奪い取る。
嗚呼、良かった。
私はこれで………
「…ッ………」
『結論。
アンタたちに私を救うことは出来ない。
私の事、何も知らないくせに出しゃばらないで』
周りに睨みを利かせて、私は食堂から出た。
______________
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____
食堂から出て、静かな廊下。
誰もいない廊下でうずくまった。
『結局私は……
被害者ぶりたい、だけなのかな』
嗚呼、きっとそうなんだ。
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ムム(プロフ) - て、天才…????これは…やばい…神作すぎます…言葉に出来ないくらい胸がいっぱいです…ありがとうございます…!!!!! (2022年9月3日 21時) (レス) @page30 id: 24f0804e56 (このIDを非表示/違反報告)
るきあ(プロフ) - 最高…!名作という奴では…???最高ですとにかく (2022年5月22日 3時) (レス) @page30 id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃ。(プロフ) - イヴさん» アァアァァァァァア!!(?)いえッ!喜んでいただけてなによりですッ!いや、ほんとにここまで読んでくださってありがとうございますッ……! (2020年10月27日 17時) (レス) id: 823cb4b468 (このIDを非表示/違反報告)
イヴ(プロフ) - アァアァァァァァア!!夢主ちゃんッ!!!リクエスト期待以上ですッもう涙腺ががが (2020年10月25日 13時) (レス) id: e486ddb9ac (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃ。(プロフ) - よるさん» いや、私にも無いです(?)とりあえず切れたその後の物語をおまけ(リクエスト)として書いてるので、読んでくださると嬉しいです!あ、期待にそえるかはわかりませんが… (2020年10月25日 10時) (レス) id: 823cb4b468 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくてぃ。 | 作成日時:2020年9月16日 19時