第377話🦇完成!!! ページ42
*ロビン side*
今日の夕食は、なんとミラさんから『1人で作りたい』との申し出があって。
彼女の熱意を受け取った僕は、それを了承することにした。
そのことを説明すると、他の先生たちはみんな一様に不安そうな表情を浮かべた。
そりゃあまぁ確かに、初日の彼女のカレー事件を思い出すと気持ちはわからなくもなかったけれど……僕は、何も心配していなかった。
「大丈夫ですよ! ミラさんの料理の腕は、確実に上がってます! 彼女の師匠である僕が言うんだから、間違い無いです!!」
胸を張ってそう告げると、まだ少し不安そうにしつつもみんなは笑みをこぼした。
「ふいっ……そうですねぇ。ミラさん、毎日ロビン先生のお手伝い頑張ってたものね」
「ま、運試しだと思えば楽しいかも?」
「そうですねぇ。たとえ失敗したとしても、それもまた一興ということで!」
「もーッ、失敗する前提で話さないでくださいよー!」
ダリ先生の言葉に僕が抗議の声を上げると、和やかな笑い声が響き渡った。
そうこうしているうちに、なんだかキッチンのほうから良い匂いが漂ってき始めて。
「あらあら……とっても良い匂いだわぁ♡」
「この匂い、もしかして……」
モモノキ先生が何やら言いかけたのを遮るように、ミラさんが大皿をドンッ!!とカウンターに置いた。
「はーいお待たせしましたー!! ウァラク家直伝・“まっふるもふのパチパチ番長”完成でーーすッ!!」
「「「「「「何てッ!?!?!?;;;」」」」」」
初めて聞く料理名に総ツッコミが入る中、ミラさんはおかしそうに笑いながら説明してくれる。
「この間、別クラスの仲良しさんから教えてもらったんですよ! ま、要するにからあげですわ」
「匂い的にそうじゃないかとは思っていたけど…まさか、そんな個性的な名前だったとは……」
感心したように呟くモモノキ先生をよそに、僕はカウンターに置かれた山盛りの“まっふるもふのパチパチ番長”をテーブルに移動させる。
「さぁさッ、料理はできたてが一番ですよー! 早速食べましょう! ほらッ、ミラさんも座って座って!」
「はいはい、今行きますよ〜」
エプロンを外して食堂側へやって来るミラさんを迎え入れ、僕たちは
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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年9月11日 21時