第358話🦇思わぬ犯人 ページ23
*シャオロン side*
アメリ会長に続き生徒会室に入ると、生徒会メンバーが勢揃いしていた。
その中に1人、一般生徒が居ることに気付きすぐさま目を向ける。
「あれ……? 俺らんとこに相談に来た女子とは、違うような……」
女子生徒であることには間違い無かったのだが、どうにも容姿が全くの別人に思えた。
そんな俺の呟きに答える形で、アメリ会長が口を開く。
「どうやら、あらかじめ姿を変えてお前たちの元を訪ねたらしい。特定されるのを防ごうとしていたのだろうが……我々生徒会の目は、欺けなかったようだな」
なるほど……やっぱ、生徒会に協力持ちかけて正解やったな。俺らだけで犯人捜ししても、きっと永遠に辿り着けへんかったわ。
「で……この
ショッピくんの質問に答えたのも、続けてアメリ会長で。
「ああ……。本人から聞き出したんだが、実は彼女……
―――ミラの
……………え? ミラの、
って……めっちゃミラと近しい悪魔ってことか!?!?!?
そうか……それもあって、変装してたんかもな。もしかしたら、ミラとも面識あったかもしれへんから……。
「それって極端に言えば、将来的にミラさんの身内になる悪魔じゃないですか!! そんな
怒りも含んでいるであろうチーノの叫びに、ついに例の女子生徒が口を開いた。
「……納得、いかないもの。ミラン様のほうが、絶対次期ご当主にふさわしいのに…あんな、あんな女が…次期当主なんてッ……」
……は? 何やねん、この女……ふざけとんのか。
ミラのことを好き勝手言いやがるそのクソ女に、俺たちは言わずもがな殺意をみなぎらせた。
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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年9月11日 21時