第279話🦇ライブの反響 ページ40
*ミラ side*
くろむちゃんライブの話が飛び交う食堂にて、シャオロンも早速その話題を持ちかけてくる。
「お前ら〜、こないだのライブ見た？」
「見た見た！ あの急に出てきたイルミちゃん？て子かわいかったなぁ！」
シャオロンに答えたゾムの言葉に、アタシは思いっきり吹き出してしまった。
「え、なんで急に吹き出すん……怖」
「なwなんでもないww」
「……まぁ、コイツがおかしいのは前からやし。ほっとこ」
ゾムが疑わしそうな目でアタシを見ていたが、シャオロンの言葉に「それもそうやな」と同意した。なかなか辛辣やなお前。←
にしても……そっかぁ〜、ゾムさんはイルミちゃんが好みなんやな。今度紹介したろか(ゲス顔)
「イルミちゃんな〜。まぁそっちも良かったけど……俺はやっぱくろむちゃんかなー！ 歌もダンスも堂々としててさ。あと何より笑顔がかわいい！」
そう言いながら席に着くシャオロンの向かい側に腰を下ろしたところで、アタシは気付いた。
シャオロンからちょっと離れた隣に、くろむちゃん……じゃなかった、ケロリちゃんが座っていることに。
確かあの子、普段は超認識阻害グラスしてるんよな……アクドルっちゅー正体がバレへんように。
アタシたちがこの間のライブについて話していることに気付いたのか、彼女はこちらの話に耳を傾けているようだった。
くろむちゃんについて語るシャオロンを満足気に見ていた彼女は、どうやらアタシに気付いたようで。
試しに手を軽く振ってみると、照れくさそうにしつつも小さく振り返してくれた。
くろむちゃんの時はもちろんやけど……学校でのあの子も、なかなか女の子らしくてかわいいと思うんやけどなぁ。
なんて考えるアタシをよそに、シャオロンは唐突に切り出した。
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作者名：空文 晴霧 | 作成日時：2022年8月22日 9時
