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第241話🦇おすそ分け ページ2

*ミラ side*

あれから連日、アタシはロボロの師団(バトラ)探しに付き合っていた。

しかし……どこの師団(バトラ)に入っても、やはり彼のストイックな性格が邪魔してしまうのかすぐに退団してしまい。

そんなことが何度も続き、さすがのロボロも諦めムードを漂わせていた。

なんとかしてやらんと……いやいや、アタシが弱気になってちゃアカンのや。一番(つら)いんはロボロなんやから。

「……よっしゃ! 次はどこ行こか!?」

あえて明るく声をかけるも、ロボロはうつむいたまま返事をしない。

「ロボロ……?」

「……ミラ、俺___」


「あっ、ミラさん!」


ロボロが何か言いかけたのを遮る形で声をかけてきたのは、イルマで。

もちろんその後ろには、いつもの2人も一緒だった。

「あら、お三方お揃いで。どうかしたん?」

「じ、実は…ワケあって、放送師団(バトラ)の人からこんな物をもらいまして……」

おずおずとイルマが差し出してきたのは、大人気アクドル・くろむちゃんのライブチケット。

「へー、レア物やん」

「これ、1枚余ってて……よかったら、僕たちと一緒に行かない?」

差し出されたそのチケットを見て、アタシを目を瞬かせる。

「……え、アタシでええの?」

「う、うん! 元々これ、師団(バトラ)披露(パーティー)の賛辞……ってことでもらったから。一時的とはいえ、ミラさんも同じ師団(バトラ)の一員だったし……一緒に行くなら、ミラさんしかいないよ」

笑ってそんなことを言ってくれたイルマに、アタシは笑みをこぼす。

「……そーいうことなら、ありがたくいただきますわ。一緒に楽しみましょ!」

「!……うんっ!」

アタシがチケットを受け取ると、イルマとクララは嬉しそうに顔を輝かせ、アリスは案の定嫌そうな顔をしていた。相変わらずやなぁw

「それじゃあ、当日ね」

「ん、楽しみにしとくわ〜」

イルマたちが去っていき、アタシはロボロのほうに向き直る。

「ごめんごめん! で、師団(バトラ)探しの件やけど……」

「あ……あのなッ!!」

突然声を上げたロボロに、アタシは驚いて言葉を止める。

「……うん? どしたん、ロボロ」

「あ、えっと…その……




―――もう、師団(バトラ)に入るのは諦めるよ」




「……………は???」

第242話🦇希薄な関係→←●オリ主 設定●



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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年8月22日 9時

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