第187話🦇入間のワガママ ページ44
*入間 side*
「……僕は…どうせやるならみんなでやったほうが楽しいかなって、そう思うんだ」
アズくんに申し訳ない気持ちもありつつ、僕は恐る恐る口を開く。
「
確認するように問いかけると、ミラさんはうつむいてプルプルと体を震わせていた。
「えっ、あの、ミラさん……?」
も、もしかして…余計なお世話だった……!?;;
「……イルマ」
「はっ、はい!?」
ビクッと跳ねて身構える僕の肩を力強く掴み、ミラさんはバッと顔を上げた。
「それ…―――めっっっちゃおもろいやん……!!!」
「……………へっ」
僕の不安とは裏腹に、ミラさんはキラキラと顔を輝かせていて。
「
満面の笑みでグッと親指を立てる彼女を見て、僕はとりあえずホッとする。
「そこまで言うてくれるんなら、もちろん喜んで参加させてもらうで! それでいいですかね、先輩?」
キリヲ先輩のほうを向いたミラさんに、僕はハッと気付いて慌てた。
「すっ、すみません!! 勝手なこと言ってしまって……!」
わたわたと慌てふためく僕をよそに、キリヲ先輩はクスッと笑みをこぼす。
「ええよええよ〜。賑やかなんは大歓迎や」
「んふふっ、わかっとりますねぇ先輩♪ ほな、しばらく魔具研の仲間として……どーぞよろしく!」
ニヒッと笑ったミラさんに、クララは嬉しそうに飛びつき、それに対してアズくんは苦々しい顔で頭を抱えてしまった。
「ご、ごめんねアズくん……」
「いえ…イルマ様のご意思とあらば、従うまでです……。ご安心ください。あの女が我々の活動をめちゃくちゃにしようものなら、このアスモデウス・アリス…この身を
「そんな深刻にならないで!?;;;」
覚悟を決めたような顔で縁起でもないことを言うアズくんを、慌ててなだめる。
少し、ワガママだったかな……でも、後悔は無い。
僕たちのことを
でも、今はすっかり笑顔になってる。きっと……これで良かったんだ。
せっかくだから、これを機にミラさんともっと仲良くなれればいいな……なんて淡い期待を、僕は人知れず抱くのだった。
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空文 晴霧(プロフ) - くろほたるさん» こちらこそ素敵な感想ありがとうございます!! そうなんです、一方的じゃなくて互いに大きな存在となってるんですよ…!!! そう言っていただけると、頑張ってオリジナルストーリーを書き上げた甲斐があります(*´ ˘ `*) (5月21日 7時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
くろほたる(プロフ) - お互いがお互いを無意識に救いあっている💣🪞がなにより愛おしいです!!!!この絡みでオリジナルストーリーを作って頂き本当にありがとうございます…!!!! (5月21日 6時) (レス) id: 917d162833 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - 暁さん» 私もそう思いながら書きました…!!! 喜んでいただけて何よりです!! (2023年3月30日 21時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
暁 - オうふっ...ゾムさんとの絡みてえてえ...っ! (2023年3月30日 13時) (レス) @page20 id: 1fc9dc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - すずねこさん» かわいいですよね…!!!(激しく同意) (2022年11月26日 16時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年7月18日 13時