第112話🦇混ざる匂い ページ17
*ミラ side*
「トン〜〜〜、どこや〜〜〜。ト〜〜〜〜ン！！」
ウーモの後を追って校舎内を歩いているのだが、耐えきれなくなったのかトントンは涙ながらにトンを呼び始めた。
「
「トンを物みたいに言うな！」
言い合う2人をよそに、アタシはウーモの異変に気付く。
不意にピタリと足を止め、くるりとこちらを向いて自信無さげに弱々しく鳴いたのだ。
「ん？ どないしてん、お前の使い魔」
「……《別の魔獣の匂いが混ざって、上手く探れない》ってさ」
主人であるアタシにはウーモの言葉がわかるので、通訳する形でシャオロンに答えてやった。
「別の魔獣……？ 他にも使い魔出してる奴がおるってことか？」
「まさか、ソイツも迷子になってたりして……」
「そこまではわからんけど……とにかく、頼りになるんはアンタの鼻だけなんやから。できる限りでええから、探って」
《承知しました》とひと鳴きし、ウーモは再び歩を進め始めた。
ー＊ー＊ー＊ー
「トン…どこに行ってしもうたんや……」
中庭の
お察しの通り、トンは未だに見つかっていない。
ちなみにウーモは、アタシの魔力残量のこともあるのですでに元の場所に帰している。
「ごめんなー、トントン。あんま力になれんくて」
「いや、気にせんとってくれ…ミラさんもウーモも、ようやってくれた……。でも、もしかしてアイツ…俺に愛想尽かしたんかな……」
「いやそれはないって！ アイツお前にめちゃめちゃ懐いとったやん！」
「せやで。あんなに仲良しの主従、滅多に見いひんよ」
誰の目から見ても、トンはトントンのことが大好きや。そんなトンが愛想尽かすなんて……絶対、ありえへん。
第113話🦇感動(?)の再会→←第111話🦇使い魔行方不明事件？
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空文 晴霧(プロフ) - かりんとうさん» ありがとうございます！！ 悪周期、いずれ書きたいとは思ってるんですよね…！！ 展開的にかなーーーり先の話になるかもしれませんが、いつか実現させたいと思います( *´꒳`* ) (2022年6月27日 20時) (
レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう - とてもおもしろかったです！少し図々しいですが私はミラちゃんの悪周期が見てみたいです！ホントに図々しいですがよろしくお願いします!!更新頑張って下さい!楽しみに待っています!! (2022年6月27日 20時) (レス) id: 58b8eec53b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空文 晴霧 | 作成日時：2022年5月31日 13時
