第106話🦇鏡少女の戦い方 ページ11
*ミラ side*
「は〜ッ、マジでおもろかったわ〜!ww」
シャオロンから容赦無く顔面ヒットをくらって退場していくウツを大満足で見送るアタシに、鋭い豪速球が飛んでくる。
ソレを
「なーに満足してんねん、ミラ。お楽しみはこっからやぞ」
「んっふふ……そうやったなぁ、シャオロン」
ついに、こちらのチームで残っているのはアタシだけ。
あぁ…ええなぁ、この圧倒的不利な状況…
「へっ……とんでもなく楽しそうな顔しやがって。余裕か」
「まさか! 結構ピンチに感じてるで? だからこそ…熱くなれるってもんやろ……♪」
ニタリとほくそ笑んでやると、シャオロンは冷や汗混じりに笑った。
「ホンマ、ぶっ飛んだ悪魔やな……! けど、さっきからガードしてばっかやないか!? どんだけ防御力高くても、攻撃できんかったら大先生の二の舞やぞ!!」
「……確かに、アタシも投げるのはそんな得意やないで?」
ガードしたはずみで足元に転がっていたボールを拾い上げ、アタシは自白する。
「せやけどな、シャオさん。よーく思い出せよ?
ニヤッと口角をつり上げ、アタシはふわりと弧を描くようにボールを放り投げた。
「ハァ!? どこ投げてッ……」
「アンタを撃破するのに、アタシよりずっとピッタリな奴……おるやん?」
“彼”までボールが届いたことを確認し、アタシは声を張り上げた。
「―――いったれ、トントン!!!」
「何やと!?」
ギョッとしてシャオロンが振り向くも、時すでに遅く。
「くらえシャオロン……トンの
外野から放たれたトントンの強力な球に完全に不意を突かれ、シャオロンはアウトになった。
「なッ……なんでお前が投げんのやミラー!!!」
「いやいや、アタシはウツみたいに一騎打ちには応じてへんし?w そもそも大前提として、処刑玉砲はチーム戦って言うたやん」
文句ありげな様子だったが、シャオロンは渋々外野へとやって来た。
「ありがとうなミラさん!! これでやっとトンも報われたわ!!」
「プギー!」
アタシに向けて満面の笑みを向けてくるそっくり主従組に、アタシはピースをして笑顔で応えるのだった。
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空文 晴霧(プロフ) - かりんとうさん» ありがとうございます!! 悪周期、いずれ書きたいとは思ってるんですよね…!! 展開的にかなーーーり先の話になるかもしれませんが、いつか実現させたいと思います( *´꒳`* ) (2022年6月27日 20時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう - とてもおもしろかったです!少し図々しいですが私はミラちゃんの悪周期が見てみたいです!ホントに図々しいですがよろしくお願いします!!更新頑張って下さい!楽しみに待っています!! (2022年6月27日 20時) (レス) id: 58b8eec53b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年5月31日 13時