第89話🦇睡眠のプロ ページ42
*ショッピ side*
アガレスくんに連れてこられたのは、こじんまりとした屋上。
「ここは……？」
「は〜、快適……ピンクのふわふわも近くで見られる絶好の昼寝スポットだよ」
この小さな屋上は、以前新入団員歓迎会をした場所と比べるとかなり静かだ。
それもそのはず。俺たち以外に、この場に悪魔は居なかったから。
「あっちの屋上は騒がしくて寝られたもんじゃないけど、こっちはなかなかオツなもんでしょ」
「なるほど、良いですね」
どんちゃん騒ぎをしている広い屋上のほうを眺めていると、ずっとししょーを占領していたミラさんがようやく目覚めた。
「んん……あれ？ いつの間に外……？」
「あッ、やっと起きたな？ 起きたんならししょー返して！」
「うわっとと、ごめんって」
アガレスくんに揺さぶられ、ミラさんは慌ててししょーから降りる。
「まったく……」
ぶつくさ文句を垂れながらししょーに乗り直すアガレスくんに、ミラさんは無邪気な笑みを向けた。
「ここまで乗せてくれてありがとうな。アンタのししょー、めっちゃサイコーやったで！」
「……あっそ」
ぷいっとそっぽを向くアガレスくんをケラケラと笑い、ミラさんは俺のほうに視線を移す。
「んで、場所移動してますけどここで寝るんです？」
「まぁ、アガレスくん
俺がそう言ったのに合わせるように、周囲に独特な香りが漂い始めた。
「！ この匂いは……」
目を向けると、アガレスくんの手にはアロ魔が握られていて。
「何やのソレ？」
「アロ魔だよ。それも、リラックス効果のあるやつね」
ミラさんに答えながら、アガレスくんはアイマスクを頭まで上げる。
「コレがあれば、緊張感も無くぐっすりできるよ。
「へー。確かに、良い香りでなんか落ち着くなぁ」
「でしょ？」
ふむ、さすが睡眠のプロ…用意周到やな……。
けど……抜かりのなさで言ったら、俺だって負けてへんぞ。
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空文 晴霧(プロフ) - すずねこさん» おおお…良い考察ですね(*¯꒳¯*) ミラちゃんの家系についてはいずれ描くつもりなので、どうぞお楽しみに！ (2022年11月24日 20時) (
レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
すずねこ - シュピゲール(あってなかったらすみません)家の鳥籠の中に自分(ミラちゃん)閉じ込められているように見えるから気に入らなかったのかな？面白かったです！ (2022年11月24日 17時) (レス) @page50 id: 7959e43801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空文 晴霧 | 作成日時：2022年5月12日 11時
