第84話🦇コレ“が”いい ページ37
*ゾム side*
ミラの花を見てシャオロンは綺麗だと褒めたし、他の2人も先生もその美しさを称賛していた。
けれど、オレの目にはその花は全く違って見えて。
(なんか……窮屈そうやな)
そのことに我慢ならなくなったオレは、自分が咲かせた花に付いていた実(爆弾)をもぎって手に持った。
「なぁ、ちょっとええか？」
オレが声をかけると、ミラの花に集まっていたクラスメイトたちが不思議そうにこちらを向く。
その隙を突いて、オレは手に持っていた実(爆弾)をミラの手元へ放り投げた。
「えッ」
ミラの声は爆音に掻き消され、その場で軽めな爆発が起こる。
これには、先生もクラスメイトたちも驚いて。
「ハァァァァァ!?!? ちょッ、何やってんねんゾム！！」
「今のはさすがに悪ふざけがすぎるやろ！！」
「は？ 悪ふざけちゃうし」
詰め寄ってくるシャオロンとトントンに眉をひそめて言い返すオレをよそに、大先生とスージー先生が慌てたようにミラの様子を
「ふい〜っ、大丈夫ですかっ？」
「ミラちゃぁぁぁん！！ 生きてるッ!?;;」
「ゲホッ、勝手に殺すなぁ……」
煙が晴れ、少しボロボロになったミラが姿を現す。
「も〜、いきなり何やねんゾムさん……」
文句ありげなミラだったが、その手に持っていた花の異変に気付き目を見開いて固まった。
「え……」
―――真っ黒な鏡を閉じ込めていた真っ白な
その様子を見て、オレは満足してニパッと笑う。
「うんッ、やっぱそっちのほうがええな！ 自由で楽しそうで、それでこそミラや！！」
「ッ……！」
ハッと目を見開いたミラは、微かに顔を
「ふい〜……お花、壊れちゃいましたねぇ。咲かせ直しますか？」
スージー先生に尋ねられ、ミラはふるふると首を横に振る。
「……いえ、コレでええです。コレが、いいんです……！」
「そ、そうですか…本人がそう言うなら……」
先生が去った後、ミラは小さく呟く。
「……ありがとう、ゾム」
「？ ようわからんけど、どーいたしまして！」
この時のオレは、なぜ自分がお礼を言われているのかよくわかっていなかった。
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空文 晴霧(プロフ) - すずねこさん» おおお…良い考察ですね(*¯꒳¯*) ミラちゃんの家系についてはいずれ描くつもりなので、どうぞお楽しみに！ (2022年11月24日 20時) (
レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
すずねこ - シュピゲール(あってなかったらすみません)家の鳥籠の中に自分(ミラちゃん)閉じ込められているように見えるから気に入らなかったのかな？面白かったです！ (2022年11月24日 17時) (レス) @page50 id: 7959e43801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空文 晴霧 | 作成日時：2022年5月12日 11時
