検索窓
今日:21 hit、昨日:101 hit、合計:71,075 hit

第80話🦇落ちる、堕ちる ページ33

*チーノ side*

ミラさんの言葉に、自分のことを全てわかってくれているような錯覚に(おちい)った俺は、(たま)らず高揚した。

「そう……そうなんですよッ。まさにその通りでッ…強い悪魔を見れば見るほど騙したくなるというか……!」

「あはっ、めっちゃ悪いやんw でも……めちゃくちゃおもろい。そういうの、アタシすっっごい好きやわぁ……♡」

彼女の笑みが深まると同時に、俺の中のゾクゾクが増大し、顔には熱が集まる。

あぁ……この悪魔(ヒト)は、わかってくれてるんや。―――俺が感じる、最大級の快楽を!!!

「ますますこの師団(バトラ)のこと気に入りましたわ! さっきの返事、期待しといてええですよ♪」

最後に楽しげに笑い、ミラさんは気まぐれにその場を去っていった。

「……なんや、行ってしまったんかあの悪魔(ヒト)

ムクリと起き上がったショッピが、飛び去る彼女を見つめてぼやく。

そんなショッピに、俺はゆっくりと告げた。

「……悪い、ショッピ。俺……お前の恋、応援できんかもしれん」

「は?……ッ!」

不思議そうにこちらを見やったショッピは、俺の顔を見てハッとした。

「もっと、あの悪魔(ヒト)に俺を知ってほしい…もっとあの悪魔(ヒト)のこと知りたい……。あの悪魔(ヒト)が、欲しいッ……!!!」

目をギラつかせ、牙を覗かせて口角を上げる俺を見やり、ショッピは挑発的にほくそ笑む。

「……そういうことなら、容赦せんからな」

「望むところや……お前相手やろうと、譲る気は無いで」

不気味に笑いながらバチバチと火花を散らす俺たちを、シャオロンさんはドン引いた様子で見守っていた。



(また面倒なのに好かれたなぁ、ミラの奴……;;)

第81話🦇ピンクのふわふわと、2人→←第79話🦇“だからこそ”



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (73 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
70人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

空文 晴霧(プロフ) - すずねこさん» おおお…良い考察ですね(*¯꒳¯*) ミラちゃんの家系についてはいずれ描くつもりなので、どうぞお楽しみに! (2022年11月24日 20時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
すずねこ - シュピゲール(あってなかったらすみません)家の鳥籠の中に自分(ミラちゃん)閉じ込められているように見えるから気に入らなかったのかな?面白かったです! (2022年11月24日 17時) (レス) @page50 id: 7959e43801 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年5月12日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。