第51話🦇新たな関係への一歩 ページ4
*ミラ side*
「あ、アタシも水無くなってたわ。ちょっとくんでくる」
「おう、その間に俺らで進めとくわ」
頼りになる豚さんにこの場を任せ、アタシはバケツ片手にシャオロンの後を追った。
「ん？ アレって……」
少し先のほうを見やると、シャオロンと生徒会長が何やら話していることに気が付く。
何話してるんかはわからんけど……会長が、シャオロンのこと褒めてるっぽい？
やけに嬉しそうにこちらに戻ってきたシャオロンは、アタシに気付いてすっ飛んできた。
「おう聞いてくれやミラ！ さっきな、アメリ会長に褒められてん！ これは、俺が生徒会に勧誘されるのも時間の問題かもしれんわ〜！」
「へぇ？ 良かったやん」
昼休みの時はあんだけ気落ちしてたくせに、すっかり元気になっちゃってまぁ……。
「よっしゃ！！ この勢いで、チャチャッと掃除終わらしたるで！ お前もはよ戻ってこいよー！」
意気揚々とみんなの元へ飛び立っていくシャオロンを見送り、アタシは会長のほうへと歩み寄る。
「言葉交わすのは久しぶりやねぇ、アメリ」
「む……もしかして、ミラか!?」
生徒会会長、アザゼル・アメリ――彼女ともまた、アリス同様
「そんなに驚く？w」
「いや、だって、その…ふ、雰囲気が昔と全く違っていたからだな……」
「あぁ……」
アリスのようにアタシに巻き込まれるような性格ではなかった彼女は、アタシと遊んだことは一度も無い。
そういう時のアタシは決まって、無感情・無表情のつまらない悪魔になる。
それほど退屈なのだ、アタシにとって……自分の家に関する話は。
だからこそアメリは、今こうしてニコニコ笑っているアタシを見て驚いたのだろう。
「……随分と変わったな、お前は」
「それ、別の
「……そうか」
何を思ったのか、アメリは安心したように笑みを漏らす。
「今度はぜひ、プライベートで話そう。
「！……もちろん、喜んで。楽しみにしとくわ」
アタシの返答を聞いて満足気に微笑み、アメリは去っていった。
その背中を見送り、アタシはさっさと水をくみに行くのだった。
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空文 晴霧(プロフ) - すずねこさん» おおお…良い考察ですね(*¯꒳¯*) ミラちゃんの家系についてはいずれ描くつもりなので、どうぞお楽しみに！ (2022年11月24日 20時) (
レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
すずねこ - シュピゲール(あってなかったらすみません)家の鳥籠の中に自分(ミラちゃん)閉じ込められているように見えるから気に入らなかったのかな？面白かったです！ (2022年11月24日 17時) (レス) @page50 id: 7959e43801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空文 晴霧 | 作成日時：2022年5月12日 11時
