【魔主役】鏡使いの悪魔学校生活:VOL.16【魔入間】

第764話🦇鏡少女の“戦闘服” ページ48

*ミラ side*

「荷作り終わったんじゃなかったっけ？」とシャオロンにツッコまれたロボロはその言葉を否定し、「ちょっと追加するだけや！！」なんて言い訳をしている。

「あ、そういやミラも準備終わっとるんよな。何着てくかも決めてるん？」

参考にでもしたいのかおもむろに尋ねてきたシャオロンに、アタシは答えてやる。

「あぁ、それならシチロウ先生が用意してくれてん。なんでも、“由緒ある戦闘服”……？らしくて」

「バ、バラム先生が？ 由緒ある戦闘服って、なんか仰々(ぎょうぎょう)しい響きやな……どんな凶悪な服なんや」

怖々(こわごわ)とそんなことを言うシャオロンに、アタシは軽く首をひねりながら言葉を返す。

「うーーん……いうても、結構アタシの今の制服に似てる感じやけどなぁ？」

シチロウ先生、あの戦闘服は人間学を参照したって教えてくれたけど……“アレ”が戦闘服扱いされとるなんて、ホンマ人間界ってわからんなぁ。今度イルマに詳しく聞いてみよ。

「じゃあ……重視しとるのは見た目で、機能は何も考えてへんの？」

「んーにゃ、その辺あの先生(ひと)マメやから。基本の服には省魔力機能が付いてて、さらには防寒機能付きの上着付けててくれてん」

「あぁ……ミラさん、ごっつ寒がりやもんな」

シャオロンの質問に答える形でそう言うと、トントンが納得したように頷いた。

「まぁアタシの話はこれくらいにして……さっきから気になっててんけど、なんでウツくんはお泊まりセットなんて準備してんの？？」

先ほどチラッと出てきてからずっと気になっていた物について尋ねると、当のウツはなぜかキメ顔をかましながら答える。

「フフフ……よくぞ聞いてくれたね、ミラちゃん☆」

安定のテンションで語り出すウツの話を、アタシたちは白い目を向けながらも仕方なく聞いてやることにした。

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